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日本がIWC脱退へ、来年7月から領海などで商業捕鯨再開

更新日時
  • 将来的に新たな国際的枠組みづくり検討-菅官房長官
  • 反捕鯨国の豪州やNZが失望表明、南極海での捕鯨終了は歓迎

政府は26日、クジラの資源管理を担う国際捕鯨委員会(IWC)からの脱退を表明した。年内にIWC側に通告し、効力が発生する来年7月から商業捕鯨を再開する。

  菅義偉官房長官の談話では、再開する商業捕鯨は日本の領海と排他的経済水域(EEZ)に限定、南極海と南半球では捕獲しない方針を明記。菅氏は記者会見で、「わが国の豊かなクジラ文化が次の世代に継承されることを期待したい」と述べ、将来的には新たな国際的枠組みづくりを検討する考えを明らかにした。

JAPAN WHALERS

日本の捕鯨船(下関市、 2007年)

Photographer: Yuzuru Yoshikawa/Bloomberg News

  官房長官談話のポイント

  • 国際法に従い、IWC採択の方式で算出した捕獲枠の範囲内で実施
  • 鯨類の中には十分な資源量が確認されているものがある
  • 保護のみを重視し、持続的利用の必要性を認めようとしない国々からの歩み寄り見られない
  • IWCにオブザーバーとして参加するなど科学的知見に基づく鯨類の資源管理に貢献する
  • わが国の立場を共有する国々との連携をさらに強化していく

  9月のIWC総会では、日本は資源が豊富な鯨種の商業捕鯨再開やIWC改革案を提案したものの、反対多数で否決された。官房長官談話ではIWCの現状について「異なる意見や立場が共存する可能性すらないことが、誠に残念ながら明らかとなった」と指摘し、脱退を決断したと説明している。
 
  日本は、1951年からIWCに加盟し、88年に商業捕鯨を中断した。水産庁の資料によると、10月現在の加盟89カ国のうち捕鯨支持国は日本や中国、ノルウェーなど41カ国、反捕鯨国は米国やオーストラリア、ブラジルなど48カ国。脱退後も日本は、オブザーバーとして参加する方針だ。

  反捕鯨国のオーストラリアとニュージーランドは、日本の脱退決定に失望を示すと同時に、南極海での捕鯨の終了を歓迎する声明を発表した。

  オーストラリアのペイン外相とプライス環境相は、「脱退決定は遺憾であり、オーストラリアは日本が復帰するよう求める」と共同声明で述べた。また同国は調査名目も含めあらゆる形の捕鯨に反対しており、世界的な商業捕鯨のモラトリアムを支持するため引き続きIWCで活動するとの考えを示した。

(第2段落の菅官房長官発言と第4段落以降を追加して更新します.)
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