米財務長官、株安の責任取らされる恐れ-大統領が解任検討と関係者

  • 大手銀首脳や金融監督当局トップと協議も投資家の懸念解消に至らず
  • FRB議長解任の権限ないなら財務長官をいけにえと大統領が検討か

ムニューシン氏

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg
Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

米株価下落に対するトランプ大統領の怒りの矛先は、政治的な混乱で投資家の間に広がった懸念を解消できずにいるムニューシン財務長官に向けられる可能性がある。ムニューシン氏は財務長官として直面した初めての危機を封じ込めるのに困難を来している。

  ブルームバーグ・ニュースは先に、匿名の関係者を引用し、数カ月にわたる株安に不満を募らせるトランプ大統領がパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の解任を話し合ったと報じた。ムニューシン長官は高まる市場の懸念に対処するため、23日に米銀大手6行トップに相次いで電話し、各行の流動性状況などを確認、24日には金融監督当局者の会合を開いたものの、懸念解消には至らなかった。

  トランプ大統領はこれまでツイッターへの投稿やインタビューで、市場動向への不満をパウエルFRB議長にぶつけてきたが、今後の矛先はムニューシン長官に向かう恐れがある。トランプ大統領の考えに通じている関係者1人によると、大統領はムニューシン長官の解任を検討しているという。また別の関係者は、ムニューシン長官の在任期間は相場がどのくらい下がり続けるのかによっても左右される可能性があると語った。

  ムニューシン長官と金融監督当局者との電話会議後、米株は下げ幅を拡大し、S&P500種株価指数は1年8カ月ぶりの安値で終了した。トランプ大統領はスケープゴート(いけにえ)を探し続けると考えられ、パウエル議長を解任する権限がないと認めた以上、それはムニューシン長官になりかねない。

  元財務省当局者で現在はビーコン・ポリシー・アドバイザーズでマネジングパートナーを務めるスティーブン・マイロー氏は、「ホワイトハウス内にはムニューシン氏のことを好ましく思わず、喜んで犠牲に差し出す人がたくさんいる」と発言。「ムニューシン氏はこれまで、トランプ大統領に好かれており、大統領に忠実ということで守られてきた」と説明した。

  財務省報道官はコメントをホワイトハウスに求めるよう語った。ホワイトハウスは返答しなかった。

原題:Mnuchin Risks Becoming Trump’s Target as Market Slide Worsens(抜粋)

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