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苦境のパウエル議長、市場の痛み続けばやがて経済全体に感染も

  • 連日の株安、「わずかなボラティリティー」とパウエル議長は認識
  • 消費者心理や企業の景気信頼感への打撃、景気鈍化引き起こす恐れ
Pedestrians wear ponchos while walking past the New York Stock Exchange (NYSE) in the rain in New York, U.S., on Wednesday, Feb. 24, 2016.
Pedestrians wear ponchos while walking past the New York Stock Exchange (NYSE) in the rain in New York, U.S., on Wednesday, Feb. 24, 2016. Photographer: Michael Nagle
Pedestrians wear ponchos while walking past the New York Stock Exchange (NYSE) in the rain in New York, U.S., on Wednesday, Feb. 24, 2016.
Photographer: Michael Nagle

「わずかなボラティリティー」の高まりでは経済にダメージはない。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長はこうした見解を明らかにした。だが今後も株安が続き、傷口がさらに広がった場合はどうなのか、疑問の声は大きくなるだろう。

  パウエル議長は19日、金融政策の策定に当たって市場の動揺を重大視しない姿勢を示した。これを嫌気して株価は20日も続落し、米市場では今週に入り約1兆ドル(約111兆円)相当が失われ、ボラティリティーは10カ月ぶりの水準に上昇した。

  こうしたサイクルからは1つのリスクが浮かび上がる。市場に隔離されているとばかりパウエル議長が考えていたウイルスが、いつか誰もが感染する深刻な大流行につながるというものだ。

  バンク・オブ・モントリオールのシニアエコノミスト、ジェニファー・リー氏は「ダウ工業株30種平均の3桁の下げをメディアで連日のように目にすれば、消費者心理にある時点で打撃となり、人々の間に自制ムードが広がり始めるだろう」と語った。

  マーケットは景気のシグナルであるにとどまらず、それ自体が経済的な力学として作用する。損失が膨らみ続ければ、消費者のセンチメントは損なわれ、借り入れコストの上昇や企業の景気信頼感の圧迫も招く。米金融当局が利上げとバランスシート縮小を続ける中で、資産価格を巡る悪循環の影響から経済がいつまで無傷でいられるか、議論は白熱するだろう。

  ドイチェ・バンク・セキュリティーズのチーフエコノミストを務めるピーター・フーパー氏は、「こうしたトレンドが続いて20-25%の株価下落という深刻な弱気相場になれば、必ずしもリセッション(景気後退)に直行というわけではないが、金融状況の引き締まりをもたらすのは明らかだ」と語った。

S&P 500 on pace for worst quarter since 2008
Recession Risk

Stock Market is Not the Economy...

Analysis shows nearly half the percent of changes in sentiment are explained by swings in stocks

Source: Bloomberg

R-squared = 0.45

Economy vs. Market

原題:The Powell Predicament: When Market Ills Make the Economy Sick(抜粋)

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