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中国人民銀も追随-日銀やECBと類似の貸し出し支援策導入

  • 新たな政策手段は「中国の特色帯びたTLTRO」-エバコアISI
  • 日本とは異なり資金需要は旺盛-景気を支援する可能性

中国人民銀行(中央銀行)は世界の主要中銀が持つ政策手段を新たに導入する。19日発表した銀行に企業への貸し出しを促す新たなファシリティーで、日本銀行や欧州中央銀行(ECB)に事実上追随する。

  人民銀は債務抑制と銀行融資を通じた景気支援という相反する必要性の間でバランスを取ろうと試みている。債務圧縮に向けた取り組みによる影響で小規模・民間企業の借り入れが難しくなっており、今回発表された手段も資金繰りの緩和を狙ったものだ。

  エバコアISIの中銀戦略責任者、クリシュナ・グハ氏はECBの条件付き長期リファイナンスオペ(TLTRO)を念頭に、人民銀の新たなツールは「中国の特色を帯びたTLTRO」と表現する。

中国人民銀ECBイングランド銀行
日銀
名称定向中期借貸便利TLTROTFS貸出支援基金
期間最大3年
(1年物借り換え2回)
最大4年最大4年最大4年
12月時点の規模発表されていない7220億ユーロ1210億ポンド38.2兆円
発表日2018年12月14年6月/16年3月16年8月10年6月

  国際金融協会(IIF)の中国担当チーフエコノミスト、青馬氏は人民銀にとって主な焦点は金融政策スタンスではなく、伝達メカニズムの機能不全にあると指摘。新たな政策手段は人民銀がこれに対処しようと動いていることを示していると話す。

  日銀も似たスキームを持っているが、金融を巡る状況は中国とは極めて異なる。日銀にとって問題は資金需要の低迷であり、異次元緩和を導入した数年後の今でもこの状況が大きく変わっているわけではない。

  一方、中国では借り入れ需要は旺盛。多くの借り手が融資を受けられないことが問題になっているため、今回の手段は小規模・民間企業にとって幾分の助けになる可能性がある。

  オックスフォード・エコノミクスのグローバルマクロ調査ディレクター、ベン・メイ氏は「過去のシャドーバンキング(影の銀行)システム抑制に伴う小規模企業の資金繰り難を与信の伸び鈍化が反映しているとすれば、一連の措置はクレジットと景気全般にとって支援材料になるかもしれない」と語った。

原題:PBOC’s New Lending Facility Echoes Earlier Programs by ECB, BOJ(抜粋)

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