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【日本株週間展望】下値固め、景況感悪化や円高を警戒-割安感支え

  • ドルに対して3カ月ぶり円高水準、VIXは2月以来の高水準
  • 内外経済指標は悪化見込み、短期的には売られ過ぎ感も

12月4週(25ー28日)の日本株は下値を固める展開が予想される。世界経済の減速懸念や金融市場のボラティリティー増大、円高警戒から、戻り売り圧力は継続する半面、短期的には売られ過ぎ感も出ており、一方的な下げにはならない見込み。

  日本時間27日夜発表される米国コンファレンスボードの11月消費者信頼感指数は133.6(前月135.7)へと2カ月連続の低下が見込まれるほか、国内でも28日の11月鉱工業生産が前月比1.8%低下(前月2.9%上昇)へと悪化が予想される。米連邦公開市場委員会(FOMC)が予想ほどハト派的でなかったと受け止められた後だけに、グローバル景気への懸念は株価のマイナス要因となりそう。為替市場では、3カ月ぶり1ドル=111円割れまでドルに対して円高が進行した。米ボラティリティー指数(VIX)は2月以来の30超の場面も出るなど、投資家のリスク回避志向は強まっているだけに、円高への警戒も出やすい。

  一方、短期的には売られ過ぎを示唆する指標が相次いでいる。TOPIXの1年先PERは11倍前半と、前回株価が急反発に向かった16年2月以来の低水準に達した。チャート上ではTOPIXの25日移動平均からの下方乖離(かいり)は7%超、日経平均株価は6%超といずれも経験側からは短期売られ過ぎとされる5%超の水準にある。ファンダメンタルズとテクニカルの両面ではいったん下げ止まりやすい局面で、下値には自律反発狙いの買いも予想されそう。第3週の日経平均株価は週間で5.7%安の2万0166円19銭と3週連続で下落した。

≪市場関係者の見方≫
三井住友アセットマネジメント株式運用グループの平川康彦シニアファンドマネージャー
  「下値模索が続くだろう。足元の株安はファンダメンタルズが要因というより、需給主導の要素が強くなっている。世界の過剰流動性の蛇口が徐々に締められる中で株価下落やボラティリティー増大が進み、それがファンド解約やポジション解消・整理、さらなる株安を生んでいる。そうした売りは最終週も継続しそう。年末年始の休暇が接近する上、中国の12月の経済指標も確認したいとあって、ポジションを軽くしたい投資家が多い。注目は為替の動き。足元で株安が進行しているが思ったほど円高・ドル安は進行していない。ただ、年初は株安からタイムラグを置いて1ドル=104円台まで円高が進んだ経緯がある。FOMCが市場で歓迎されなかったことで円高が進めば、日本株は一段安を覚悟する必要も出てくる」

三菱UFJ国際投信・戦略運用部の石金淳チーフストラテジスト
  「反騰を予想する。米国の長期金利上昇を嫌気して日米ともに株価は下落してきたが、すでに8月以降の上昇分を消した状況にある。金利低下は企業の借り入れコストの低下につながり、実体経済にとってプラスに働く。加えて、最近の原油安はエネルギー産業を除く大多数の企業にとってコスト負担が軽減し収益を押し上げることになる。特に日本は原油を輸入に頼っており、プラス効果は大きい。米長期金利低下はドル安につながりやすいものの、米経済の減速が明確にならないうちは円高リスクは低い。株式相場が上昇に転じれば、下落が加速した時点までの戻りも速いことから、日経平均では2万1000円まで回復することも考えられる」

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