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ダイモン氏に見えた米国債利回り5%は蜃気楼-今や4%も遠い夢

更新日時
  • 株式市場はリセッションリスクの高まりを認識-シュワブ
  • フラットニング継続は金融政策の制限過剰を示唆-グッゲンハイム

米銀JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は、米国債利回りが5%に上昇することはあり得ると4カ月前に述べていたが、今や利回りが4%に向かいそうだったことすら遠い夢のようだ。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)が19日に今年4回目の利上げを実施し、ペースは緩めるものの2019年も利上げを続ける方針を示したことで、米国株は売られ投資家は長期の米国債に逃避した。10年物米国債利回りは4月以来で初めて2.75%を下回った。

  アンタレス・キャピタルのポートフォリオマネジャー、タノ・ペロシ氏は「米国債利回りはピークを過ぎた」と指摘。 「ここ数年人気があったキャリートレードが今後も継続可能かどうか、大いに疑問が生じているのは明らかだと思う」と述べた。

Key Speakers At The Business Roundtable CEO Innovation Summit

ジェイミー・ダイモン氏

撮影:Andrew Harrer / Bloomberg

  投資家が心配しているのは、米金融当局が利上げを繰り返せばその分、米経済がリセッション(景気後退)に近づくということだ。リセッションの脅威は金融危機前以来で最もフラットなイールドカーブに反映されている。

  グッゲンハイム・パートナーズのスコット・マイナード最高投資責任者(CIO)は、「イールドカーブのフラット化が続いている現状は、金融政策が景気抑制的になり過ぎており、経済を刺激するために十分な余剰資金がシステム内にないことを物語っている」と解説した。

  ウォール街はFOMCが19年の金利予測中央値を引き下げると予想していた。これは予想通りとなったものの、当局は景気見通しへの自信を維持していることを示唆した。ブラックロックのチーフ債券ストラテジスト、ジェフリー・ローゼンバーグ氏は、市場が示しているのは「金融環境が引き締まっている点について米金融当局が十分に反応していないという懸念だ」とし、市場は「失望し、当局があらゆる市場を通じたネガティブリスクの基調に歯止めを掛ける機会を逸したと心配している」と話した。

  株価急落と世界経済の成長への不安で、米金融引き締めの軌道に対する確信はこの数週間で崩れていた。チャールズ・シュワブのストラテジスト、ジェフリー・クライントップ氏は「株式市場はリセッションリスクの高まりを認識している」と話す。「マーケット全般と経済が19年にどう動くのか、実際に鍵を握るのは米金融当局だ」と述べた。

原題:Dimon’s Five Percent Treasury Yield Seems a Distant Mirage Now(抜粋)
Dreams of Higher Treasury Yields Fade as Fed Fuels Flatter Curve

(第6段落を追加して更新します.)
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