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パウエルFRB議長、追加利上げに慎重姿勢示唆-経済成長に逆風で

  • FOMCは今年4回目の利上げ決定-トランプ大統領の批判よそに
  • 政策当局者の19年利上げ回数見通し、3回から2回に減少

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、トランプ大統領による度重なる金融引き締め批判に気後れすることなく、今年4回目の利上げを決めた一方、2019年の追加利上げには一段と慎重な姿勢を示唆した。

  連邦公開市場委員会(FOMC)が19日、政策金利の誘導目標レンジを0.25ポイント引き上げて2.25-2.5%とする決定を下した後、パウエル議長は記者会見で、「追加利上げには最終的な到達地点と道筋の双方についてかなりの程度の不確実性がある」と述べた。

Federal Reserve Chairman Jerome Powell Holds News Conference Following FOMC Rate Decision

パウエルFRB議長

写真家:Andrew Harrer / Bloomberg

  投資家はパウエル議長と連邦準備制度にだめ出しのサインを送った。株式相場は下落し、債券利回りは低下した。株価急落について一部アナリストは、FOMCが利上げ終了のシグナルを発しなかったとの失望感が要因だと指摘する。

The Fed's New Dot Plot

  元FRBエコノミストで現在はコーナーストーン・マクロのパートナーであるロベルト・ペルリ氏は「FOMCは9月よりもかなりハト派寄りだが、市場が望むほどハト派的ではないかもしれない。しかし米国のデータは米金融当局による利上げ打ち止めを支持していない」と分析した。

  FOMC参加者の予想中央値によると、来年の利上げ回数見通しは9月時点の3回から2回に減少した。それでも投資家の予想より多い回数で、金利先物市場のトレーダーが織り込む19年の利上げ幅は0.25ポイントの半分にも満たない。

  パウエル議長はまた、4兆1000億ドル(約461兆円)に上る保有債券の縮小計画を継続する方針も再確認した。一部アナリストは、最近の株式相場の波乱を受けて当局が信用引き締めにつながる同プログラムを停止すると期待していた。

  パウエル議長は来年の見通しは「前向き」との認識を繰り返し示したが、政策当局者らは19年の成長率予想を9月時点の2.5%から2.3%に若干下方修正した。今年の成長率は3%の見通しで、10年前の金融危機以降で最高となるペース。

  ただ、パウエル議長も明るい見通しに多少の下振れリスクを認識しており、9月のFOMC以来、「幾つかの逆流が顕在化している」と指摘。依然堅調ながらも減速している世界の成長や金融市場の最近の軟調に言及し、「将来の成長に関する不安感がある」と付け加えた。

  19日の0.25ポイントの利上げに先立ち、トランプ大統領は2日連続のツイートで、政策金利据え置きを求めてFOMCによる利上げをけん制していた。ホワイトハウスの圧力について記者団から質問されたパウエル議長は、政治的考慮は金融政策の議論で何の役割も果たしていないと述べ、当局は独自の分析を行う方針であり「それから逸脱させるものはない」と言明した。

原題:Powell Enters Era of Rate-Hike Caution as Growth Headwinds Mount(抜粋)

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