監視委:SMBC日興元社員を告発ーTOBでインサイダー容疑

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  • 元社員は職務上、イトーキのダルトンTOBを事前に知り知人に伝達
  • 同証券は12年にも自社案件のインサイダー取引で元執行役員ら逮捕

証券取引等監視委員会は18日、株式公開買い付け(TOB)に絡むインサイダー取引に関わったとして、奈良県在住のSMBC日興証券元社員、鈴木直也容疑者(30)を金融商品取引法違反容疑で大阪地検に告発した。

SMBC日興証券

Photographer: Haruyoshi Yamaguchi/Bloomberg

  発表によると、鈴木容疑者は事務用品販売のイトーキが2016年8月に発表した子会社ダルトンへのTOBを発表前の7月下旬に職務に関連して知った。鈴木容疑者は知人で大阪府在住の無職、山脇達也容疑者(31)にこの事実を伝え、山脇容疑者が7月下旬ごろから8月上旬ごろまでの間にダルトン株計29万6000株を計約5300万円で買い付けた疑い。

  鈴木容疑者らは先月29日、大阪地検に逮捕されていた。同証券はこの案件でファィナンシャルアドバイザーを務めている。鈴木容疑者は同証券に15年に入社し、同年8月から17年2月まで投資銀行部門で勤務、同年3月に自己都合で退職したという。

  同証券は12年にも自社が担当したTOB案件をめぐるインサイダー取引で元執行役員らが逮捕されている。

  告発を受けて、SMBC日興広報部は「取引をいただいている顧客をはじめ関係者に多大な心配、迷惑をかけ心よりお詫びする。引き続き関係当局の捜査・調査に全面的に協力していく」とのコメントを発表した。同証券は弁護士などから成る調査委員会を設置、再発防止策を策定中だ。

  イトーキがダルトンへのTOB実施を発表したのは16年8月3日。ブルームバーグのデータによれば、発表に先立つ7月28、29日の両日にもそれぞれストップ高を記録するなど不自然な値動きが見られた。

(第5段落で再発防止策について加え、更新しました.)
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