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有望起業家に熱い視線、DMM系ファンドが100億円準備 (訂正)

訂正済み
  • 「日本の若手起業家の層はまだ薄い」とDMMの村中氏
  • 適温を学ぶティーポット開発やビデオデートアプリ運営の2社に投資
Mizuho Sees Headwinds for Asia's High-Grade Issuers as Fed Hikes

Photographer: Kiyoshi Ota / Bloomberg

Mizuho Sees Headwinds for Asia's High-Grade Issuers as Fed Hikes

Photographer: Kiyoshi Ota / Bloomberg

DMM.comの最高執行責任者(COO)村中悠介氏は、日本の起業家に多額の資金を投資する準備ができている。いま必要なことは、お金を望んで受け入れる有能な人材を見つけることだ。

  日本は企業を立ち上げるには厳しい場所と評価されてきたが、多くの起業家やプログラミング学校、政策の支援などにより状況は改善している。 非公開のメディア・IT複合企業、DMMは100億円のファンドを10月に開始した。

DMM.com COO Yusuke Nakamura

DMM VENTURESの村中悠介氏

Source: DMM.com

  日本では起業家は驚くほど珍しい。グローバル・アントレプレナーシップ・モニターの調査によれば、日本は54カ国で最下位。村中氏のチームは2カ月かけ約60の候補をふるいにかけ最終的に2社への投資を決めた。

  事実上のDMM VENTURESの責任者である村中氏は、「正直言って、もっといっぱい応募が来ると思った。日本の若手起業家の層はまだ薄いようだ」と述べた。

  米マサチューセッツ工科大学(MIT)スローン・スクール・オブ・マネジメントのマイケル・クスマノ教授によれば、日本人が起業しない理由はいくつかある。雇用は豊富で失業率はチェコ共和国を除く先進国経済の中で最も低い。大学生は卒業直後に1度だけしか大企業や政府に就職する機会がなく、転職もまれだ。

  「米国ではMIT卒業生がスタートアップに就いて数年間働いている。失敗すれば大企業に行く」とクスマノ氏は語った。 「日本では、そうすることはできない」と言う。

  DMMの動きは、起業家への投資が広がる中でも新しい。米ウィーワーク、ソフトバンクグループと合弁会社を設立し、単独で東京に11拠点を開設した。北欧地域最大のスタートアップの会合であるスラッシュを2015年以来、毎年開催している。

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TFFの小林清剛氏

Source: Kiyo Kobayashi

  「ここは創業者にとって素晴らしい場所だ」とトーキョー・ファウンダーズ・ファンド(TFF)の小林清剛氏。 「世界の国と比べて、われわれは恵まれている」と言う。

  日本ではかつて株式会社の登記には最低1000万円必要で、ベンチャーキャピタルも事実上存在していなかったと小林氏は指摘する。8人の起業家が小林氏のベンチャーキャピタルの手続きを経て開業した。状況は上向きだ。有能な技術者は豊富で、東京証券取引所のマザーズ市場で比較的容易に株式公開が行われている。

  手本となるたたき上げの億万長者もいる。日本初のユニコーン企業(10万ドル以上の価値の未公開企業)となったメルカリの山田進太郎氏(41)は6月に株式を公開した。ファッション通販サイト大手ZOZOの前澤友作氏(43)はイーロン・マスク氏のロケット旅行のチケットの初の予約者となり世界の注目を集めた。

  創業者にとって資金調達の選択肢は増えている。ベンチャーファンドの動きが鈍い中、500スタートアップス、DMM、ドレーパー・ネクサスなどの民間ファンドはより多様な資本創出を手助けした。日本ベンチャーキャピタル協会(JVCA)によれば、スタートアップ企業は2017年に25億ドル(2791億円)を調達。金額は5年間で4倍に増えた。

  「もはやお金がタイトだとは言えない」と村中氏。必要なのは、より多くの若者にチャンスを与えることだと言う。

DMM.com COO Yusuke Nakamura

ティーポット「テプロ」

Source: DMM.com

  DMMが投資したのは、それぞれ日本と米ロサンゼルスに本拠を置くスタートアップだ。インターネットを通じ利用者のフィードバックから最適な温度を学ぶティーポット「teplo」(テプロ)を開発したLOAD&ROADの河野辺和典氏(30)は、米バブソン大学で学んでいる間にインド出身の同級生と会社を設立した。

  もう1社はロサンゼルスに拠点を置くハッピーアワー。相手を選び60秒間のビデオ通話ですぐに初デートに導くデートアプリを開発した。創業者のマイク・アイドリン氏は日本生まれの米カリフォルニア州育ち。これは4番目の会社だ。

  アイドリン氏は「日本ではお金を得るために競争する創設者が少ない」と話す。流ちょうな日本語が資金調達の手助けとなった。

DMM.com COO Yusuke Nakamura

デートアプリのハッピーアワー

Source: DMM.com

  DMMはこれまで日本のスタートアップを買収し、しばしば有能な創業者を取り込んできた。ベンチャーキャピタルでは長期的な視点を持ち、有望な起業家に投資し、将来買収の門戸も閉ざさない。ターゲットは25歳未満の日本の創業者だ。

  「若くてもいいんだ」と村中氏は語った。

原題:There’s One Place Where VCs Chase Founders to Give Them Money(抜粋)

(13段落の開発者の名前を訂正します.)
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