ソフトバンクきょう上場、初値は公開価格下回る

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  • 初値は1463円、午前終値は1360円-公開価格1500円
  • 宮内社長は記者の問いかけに答えることなく会場を後に、午後会見
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

ソフトバンクグループの国内通信子会社ソフトバンクは19日、東京証券取引所1部に新規上場(IPO)した。初値は1463円となり、公開価格を2.5%下回った。

  売りが先行し、公開価格に一時10%安の1344円まで売られた。午前終値は9.3%安の1360円で、東証1部売買代金1位。親会社のソフトバンクグループは0.5%安。

  午前10時からの新規上場式典に参加した宮内謙社長は、他の4人の取締役とともに打鐘した。その後、記者からの問いかけに答えることなく会場を後にした。午後3時半から記者会見する。式典には引受主幹事の担当者の姿もみられた。

  ソフトバンクの公開価格は1500円で、需要に応じて追加するオーバーアロットメントを含む売り出し株数で算出した調達額は2兆6500億円。1987年のNTTを抜き、過去最大だ。上場時の時価総額は7兆1800億円と、東証1部銘柄ではソニーに次ぐ7番目だった。

Ken Miyauchi, president and chief executive officer of SoftBank Corp., hits the bell at TSE.

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  ミョウジョウ・アセット・マネジメントの菊池真代表取締役は、公開価格が割高だったとの見方を示した。先行きについても携帯電話料金に「政府の値下げ圧力もかかっているので、大きく成長するというよりも現状が維持できれば御の字」とした上で、「1300円台は仕方ない」と分析した。

  1000株をIPOで購入した東京都内でIT関連企業を経営する酒井英行氏は「残念だ」と述べた。一方で「手放すつもりはない。高配当を期待して、中長期的に持ち続けたい」と語った。

  ソフトバンクGの孫正義会長兼社長は、2006年におよそ2兆円を投じ英ボーダフォン・グループから日本法人を買収、国内の携帯電話事業に参入した。10年余りを経て、資金回収を始める。子会社の上場は、世界規模で投資を進める親会社と通信事業の役割と価値を明確に分けるという意味合いがある。

大手携帯電話3社の配当予想と配当利回り(18日時点)

今期の配当予想(円)配当利回り(%)
NTTドコモ1104.3
KDDI1003.8
ソフトバンク 755.0

注:ソフトバンクの配当予想と配当利回りは倍と仮定

  連結配当性向は、純利益に対し85%程度を目安にする方針だ。今期は期末まで半年を切っているため、2分の1程度となる。今期分を倍として仮定した配当と株価から算出した配当利回りは、競合のNTTドコモKDDIより高い。

19日午後の株価ボード

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  ソフトバンク株は主要な株価指数に組み入れられ、指数連動型のパッシブファンドなどからの買い需要も発生する。世界の投資家がベンチマークとして使うFTSEラッセル指数には21日の取引終了時から反映され、TOPIXには上場日の翌月末である来年1月31日に追加される。

  一方、ソフトバンクの上場を巡っては、市場関係者からは厳しい声も上がっていた。政府主導で国内通信料金の値下げ圧力が高まっており、携帯電話会社の収益悪化懸念が根強いためだ。楽天の新規参入もソフトバンクには逆風だ。

ソフトバンクの2019年3月期業績計画

前期比増減率(%)
売上高3兆7000億円3.3
営業利益      7000億円9.7
純利益      4200億円4.8
1株利益        87.73円

 

(株価を更新し、上場セレモニー後の宮内社長の様子を追加しました.)
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