日立、スイスのABBから送配電事業を約7140億円で買収-過去最大

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  • 2020年前半に株式80.1%を取得、4年目以降に完全子会社化目指す
  • 世界トップ目指し「まだやりたいことは頭の中にある」と社長
Photographer: Bloomberg/Bloomberg
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日立製作所は17日、スイスの産業機械メーカーのABBから送配電事業を買収することで合意したと発表した。総額約7140億円を投じて同事業に80.1%出資する計画で、実現すれば同社にとって過去最大の買収となる。

  2020年前半に株式を取得して連結子会社化し、新会社発足から4年目以降に完全子会社化を目指す。買収は手元資金や借入金でまかなう。取引ではファイナンシャル・アドバイザーとしてUBSとゴールドマン・サックス証券を起用しており、取得総額には約100億円のアドバイザリー費用などが含まれている。今期(2019年3月期)の業績には影響を与えないとしている。

Toshiaki Higashihara on Dec. 17

Photographer: Junko Kimura-Matsumoto/Bloomberg

  東原敏昭社長は同日の記者会見で、「グローバルナンバーワンのパワーグリッド企業を獲得できてうれしい」と発言。日立としては過去最大の企業買収となるが、「値段はリーズナブル」と強調し、大事なのは日立を世界のトップリーダーにすることだと述べた。また、「まだまだやりたいことは頭の中にある」として、さらなる企業買収を模索する考えも示した。

  発電所などから工場や家庭などに電気を届ける送配電事業はABBが取り組む4事業のうちの一つ。同事業では送電網の運営や関連機器の製造なども手掛けており、約100カ所の製造拠点と200カ所の営業拠点を保有し従業員数は約3万6000人となっている。17年12月期の売上高は約100億ドル(約1兆1000億円)だった。

  日立は再生可能エネルギーや電気自動車の普及拡大に対応し、国内外で次世代エネルギー分野の収益拡大を目指す。また同社長は14年4月に就任以来IoTを駆使したデジタル・IT技術を中核とする会社に再編するため積極的な買収方針を打ち出しており、18年度までの3年間で総額1兆円規模の買収を実施する意向を表明していた。

  日立は15年6月、ABBと日本国内での高圧直流送電事業に関する合弁会社の設立を発表していた。03年に米IBMのハードディスク事業を約2300億円、15年にはイタリアの製造会社フィンメカニカの鉄道関連事業を約2600億円で取得しているが、今回の買収額はこれらを上回る。 

(会見内容を追加して記事を更新します.)
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