ECB当局者、不確実性の高まりを予想-域内景気が冷え込む中

  • ノボトニー氏は利上げ先延ばしを予測する投資家の見方に懸念表明
  • 「暗い部屋」にいる状況で、「注意深くなる必要」-デギンドス氏

欧州中央銀行(ECB)当局者らは14日、来年の利上げは不可能なのではないかとの観測が市場で台頭する中、域内経済の見通しに関する不確実性が強まっていることを認めた。

  ECB政策委員会のメンバーらは各所で発言したものだが、12月のユーロ圏総合購買担当者指数(PMI)速報値は域内景気が思っていた以上に冷え込んでいる可能性を示した。ECBは前日、景気鈍化にもかかわらず債券購入プログラムの終了を確認していた。

  今年の早い時期には、ECBの利上げは2019年後半に始まるとみられていた。だが投資家は現在、20年1-3月(第1四半期)まで利上げが先延ばしにされると予想している。こうした見方に対し、政策委メンバーのノボトニー・オーストリア中銀総裁は、利上げまで「より長い時間がかかると市場が否定的な見解を強めるなら懸念すべきだ。その背後には、経済動向が統計に現在記録されている数値よりも弱いとの想定があることが明らかなためだ。ECBのデータはそうしたことを示していない」と述べた。

  ECBが13日に公表した最新の経済予測によると、域内経済は引き続き拡大が見込まれるものの、成長ペースは以前の予測よりも若干鈍る見通し。ドラギECB総裁は、悲観的な市場予想によって、成長を後押しするようなより緩和的な金融状況が生じると話した。

  デギンドスECB副総裁はフランクフルトで、金融市場は「われわれの政策と足並みをそろえているようだ」と発言。ただ、経済見通しの予測は現在非常に難しいことを認め、「われわれはいわば、時にさらに闇が深くなる暗い部屋にいる。この暗い部屋では非常に注意深くなる必要があり、選択の幅を最大限広げておこうと努める必要がある」と語った。

  ECB政策委メンバーのビルロワドガロー仏中銀総裁は、ラジオインタビューで見通しについて、英国の欧州連合(EU)離脱や保護主義、イタリアの予算、新興市場の低迷など多くの不確定要素があると述べた。

  同じく政策委メンバーのバシリアウスカス・リトアニア中銀総裁は同国の首都ビリニュスで、ユーロ圏のリスクバランスは非常にまちまちだが、「トレンドは下振れ方向に傾いている」との見方を示した。

原題:ECB Officials See Deeper Uncertainty as Euro-Zone Economy Cools(抜粋)

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