中国のゲノム編集技術、成人のがん治療で世界的リード目指す

  • 「クリスパー」の利用、成人対象ではそれほど論争招かず
  • 「中国は欧州を驚くべき速さで抜き去った」-エバコアISI

ゲノム編集技術を使って双子が生まれたと主張する中国人研究者は世界中で厳しく非難されたが、中国では成人を対象にしたがん治療でこの技術を完璧なものにしようとの取り組みが続いている。

  深圳を拠点に研究を続ける賀建奎氏は11月、「クリスパー」と呼ばれるゲノム編集技術を使用してエイズウイルス(HIV)感染に抵抗力を持たせようと試みた受精卵から双子の女児が生まれたと発表。倫理上の問題を無視し遺伝子組み換えで赤ちゃんを誕生させたことに国内外から批判が殺到したが、成人を対象にしたクリスパーの利用はそれほど論争を招いておらず、この分野で世界をリードするための努力を続ける中国人研究者の決意は固いようだ。

賀建奎氏

写真家:アンソニー・クワン/ブルームバーグ

  四川大学のがん専門医、盧鈾氏は先週のインタビューで、同氏が率いている肺がん患者10人を対象とした試験が終わり、この試験データを科学誌に提出する用意が来月できるだろうと述べた。中国人民解放軍が北京に置く総合病院では、成人のがん患者に対するクリスパー関連試験が5つ進められているという。

  エバコアISIのアナリスト、ロス・ミューケン氏は、こうした分野で米国を脅かす状況にはまだ近づいていない中国だが、「米国が独占し先頭を行く世界で最も複雑な産業の1つを引き受け、素晴らしい仕事をしている」と述べ、「中国は欧州を驚くべき速さで抜き去った」と指摘した。

  

フォトグラファー:Gregor Fischer / picture-alliance / dpa via AP Photo

原題:China’s Scientists Still Aiming for Gene-Editing Supremacy (1)(抜粋)

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