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対立は貿易のみにあらず-超党派で結束の米国、中国の軍事的台頭警戒

  • 中国は戦略的リスクというのがワシントンのコンセンサス
  • システミックシフトの始まりかもしれない-ヨーク大のチン准教授
Huawei Technologies Co Ltd. Launch Latest Devices Ahead Of Mobile World Congress
Photographer: Chris Ratcliffe/Bloomberg
Huawei Technologies Co Ltd. Launch Latest Devices Ahead Of Mobile World Congress
Photographer: Chris Ratcliffe/Bloomberg

米国のトランプ政権は中国との通商協議と華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)の孟晩舟最高財務責任者(CFO)逮捕は何ら関係はないと主張している。だがカナダでの逮捕劇について、中国政府はグローバルパワーとしての中国の台頭を封じ込めようとする米国の新たな動きとしかみていない。

  トランプ米大統領と中国の習近平国家主席がたとえ通商面で広範な合意に至ったとしても、対イラン制裁に違反したとする米国の要請に基づく中国通信機器メーカーの幹部逮捕は、米中対立が貿易問題をはるかに超えるものであることを示している。世界の2大経済大国が今競い合っているのはグローバルな影響力だ。米国が卓越した世界の超大国にとどまるのか、それとも中国が発展し得る対抗勢力として躍進し続けるかどうかを最終的に決める戦いになる。

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華為技術の孟晩舟CFO

写真家:Dennis Zhe / Huawei Technologies Co.

  ラトローブ大学(オーストラリア・メルボルン)のニック・ビスレー教授(国際問題)は「ワシントンの雰囲気は今、ウィスコンシン州などどこであれ米国内に製造業を戻したいというトランプ大統領式重商主義のような単純なものではない」と指摘。「中国が戦略的なリスクを呈しているというより大きな認識があり、中国との関係を大幅に減らしそうとする試みだ」と述べる。

  党派を問わずワシントンに広がるのは、中国の世界貿易機関(WTO)加盟が米国の製造業を空洞化させ、中国を豊かにしたというコンセンサスだ。そして中国経済の台頭が今や、世界中で米国が保持している軍事的優位性を損なうリスクをはらむ地点まで達したとみている。

  ルールに従った行動をしており、米国の支配に挑んではいないと中国が言う中で、米国の戦略プラン立案当局が特に懸念しているのはテクノロジーとドル、軍事力という3つの分野だ。航空宇宙からロボットに至る最先端テクノロジーで世界のリーダーになろうとする習政権の戦略「中国製造2025」をトランプ大統領のチームは制裁関税発動の理由として挙げている。

  米国による事実上のグローバル金融システム統治を可能にしているのは、基軸通貨としてのドルの地位だ。ロシアのメドベージェフ首相は先月の訪中時、両国のクレジットカードに触れ、中国の「銀聯(ユニオンペイ)」をロシアで、ロシアの「ミール」を中国でそれぞれ使えるようにし、人民元とルーブルの利用を増やす方法を検討していると明らかにし、「どんな通貨であれ市場を支配すべきではない」と述べた

  ヨーク大学(カナダ・トロント)のグレゴリー・チン准教授は「われわれが直面しているのは、決着までに一定の時間を要するだろうシステミックシフトの始まりかもしれない」と話している。

原題:Huawei Clash Shows Deeper U.S.-China Battle for Global Influence(抜粋)

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