EU首脳:離脱案の再交渉は不可能-メイ英首相に同情示すも

  • EU大統領:メイ首相を助けたいと思っているが問題はその方法だ
  • メルケル独首相:離脱案を修正できる可能性はないと伝えた-当局者

メイ英首相は敵対的な英議会にアピールできる欧州連合(EU)離脱案の譲歩を引き出すため、欧州各国を行脚している。

  しかし、EU首脳らは離脱案の再交渉は不可能との立場を明確に示した。EUのトゥスク大統領(常任議長)は11日、メイ首相と「率直に長く」話し合ったとした上で、「EU加盟27カ国が助けたいと考えていることは明らかだ。問題はどのように助けるかだ」と述べた。同大統領は10日、「われわれは合意の再交渉は行わない」とツイートしていた。

  メイ首相はブリュッセルでスカイニューズのインタビューに応じ、自分は離脱後にアイルランドとの国境にハードボーダー(物理的壁)を設けないことを実質的に保証する「安全策」に関してEU首脳から保証を得ようとしていると発言。この問題に対処するという決意を首脳らと共有できたと語った。

  メイ首相は、英国としては「安全策」を時限的なものにする必要があると述べた。また、こうした取り決めを含まない離脱案はあり得ないとの見解をあらためて示した。

ベルリンでメルケル独首相と握手するメイ英首相(左)(11日)

写真家:Krisztian Bocsi / Bloomberg

  英首相府のスラック報道官によると、メイ首相は11日、ドイツのメルケル首相との会談で、安全策は時限的でなければならないというのが英議会の総意であり、離脱案の承認のためにはEUが何かをする必要があると語った。両首脳はこの問題で連絡を密にすることで合意したという。

  ただ、独与党連合当局者によると、メルケル首相はメイ首相に対し、自分は離脱案を修正できる可能性はないと考えていると伝えたという。同当局者は、メルケル首相が独与党連合のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)議員らに非公開で説明した際の発言を匿名で記者団に明らかにした。

  スカイニューズは11日、保守党内の離脱強硬派「欧州調査グループ(ERG)」が首相不信任動議の採決に必要な数を確保したとみていると報じた。

  首相不信任動議の採決には議員48人の書簡が必要。書簡を提出した議員の数を把握しているのは保守党議員委員会(1922年委員会)のブレイディ委員長だけだが、同委員長は何も発言していない。

原題:EU Says It Wants to Help But Won’t Renegotiate: Brexit Update(抜粋)

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