ポストFF金利の時代、FOMCで議論始まる-市場縮小で新指標模索

米主要政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利誘導目標。これに代わる新たなターゲットについての議論が始まっている。FF金利市場の規模が縮小し、数少ない参加者が全体を支配していることから、短期金利の制御を強めたい連邦公開市場委員会(FOMC)では、新たな政策ベンチマークを導入する可能性が議論されるようになった。

  金融引き締め軌道の変化や、4兆1000億ドル(約465兆円)のバランスシートの今後をめぐる臆測の陰で比較的注目されてなかったこの議論は、結果次第で金融市場に劇的な結果をもたらしかねない。11月のFOMC会合では、メンバーから2つの可能性が指摘されたが、いずれも従来とはかなり異なるものだ。しかも政策ターゲットの転換は来年にも到来する可能性があるとの指摘もある。

  バンク・オブ・アメリカ(BofA)の米金利戦略責任者、マーク・カバナ氏は「FFに欠陥があることを米金融当局は分かっている」と指摘。「致命的な欠陥だという認識だろう。市場も同じ考えのようだ」と述べた。

縮小するFF市場

出所:ニューヨーク連銀

  FF金利は政策金利の同義語のように使われることが多いが、実際の役割はそれだけではない。金融機関が翌日までの資金需要を満たすため、それぞれがニューヨーク連銀の口座に蓄える資金をお互いに融通し合うというのがその仕組みだ。

  金融危機前は、米金融当局は実効FF金利をコントロールし、広い意味でのマネーマーケット金利を制御するために、公開市場操作を通じて金融機関に出回る準備の量を調節していた。しかし経済を危機から救う目的の量的緩和で新たに巨額の銀行準備が生まれると、市場の力学が変わり、流動性を求めて銀行間取引に頼る必要性は低下した。

  11月7-8日のFOMC会合では、FF金利誘導目標に代わるものとして翌日物銀行調達金利(OBFR)が提案された。しかしOBFR市場の規模はこの数カ月、縮小傾向にある。

  もう一つの案が、ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)に代わる銀行間金利候補として今年、ニューヨーク連銀が打ち出した担保付翌日物調達金利(SOFR)だ。これがベンチマークとして採用されるとの臆測がすでにストラテジストの間で広がっている。

  ピーターソン国際経済研究所のジョゼフ・ガニオン上級研究員は3日付のリポートで、当局が政策ターゲットとして引き続き市場金利を用いるのを望むのなら、「レポ金利は良い選択だ。レポ市場は非常に大きく、流動性があり、信用リスクがない」と指摘した。

原題:The Death of Fed Funds? As Market Dries Up, FOMC Asks What Next(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE