ドル下落、米中関係悪化懸念や米利上げ鈍化観測で一時112円前半

更新日時
  • ドル・円、100日移動平均線は抜けきれず
  • ユーロ・ドルは約3週間ぶりの水準までドル安が進行

東京外国為替市場ではドルが下落。米中関係悪化懸念や米利上げペース鈍化観測を背景に全般的なドル売り優勢の展開となり、ドル・円相場は一時1ドル=112円前半へ下落した。ユーロ・ドル相場は約3週間ぶりの水準までドル安が進んだ。

  • ドル・円は10日午後3時22分現在、前週末比0.2%安の112円42銭。早朝に付けた112円71銭から下落し、一時は112円24銭と6日の安値に並んだ
    • 米株先物の下落を受けて朝方からドル売りが先行。112円20銭台の100日移動平均線を抜けきれず、午後にかけて下げ渋る
  • ユーロ・ドルは0.5%高の1.1437ドル。一時1.1443ドルと11月20日以来のユーロ高・ドル安水準

市場関係者の見方

ソニーフィナンシャルホールディングスの石川久美子為替アナリスト

  • 米中関係であったり、欧州連合(EU)離脱案の英下院採決など、あまりにも不透明でネガティブな要素がありすぎる
  • 先週末の米雇用統計もそこまで悲観する必要はないが、弱めだったので、12月の米利上げの織り込みも6割程度に後退してしまっており、その分ドルには下押し圧力
  • 悪い材料が重なれば112円割れはありそう、今週は10月安値111円38銭ぐらいまで下を見ておいてもいい

SBI証券投信・債券部の相馬勉部長

  • ドル・円は112円台前半まで落ちて、あとは明日の英議会採決に向けて様子見か
  • 英議会採決で否決となった場合、マーケットが萎縮してしまう可能性。円やスイスフランなど伝統的なところに回帰せざるをえない

外為どっとコム総研の神田卓也調査部長

  • ドル・円の100日移動平均線は過去半年間サポートしてきている重要な下値支持線。米雇用統計で割り込まなかったものが、ここで割り込むとも考えにくい

背景

  • 中国外務省は9日、米国の駐中国大使を呼び出し、華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)の孟晩舟最高財務責任者(CFO)逮捕について抗議した上で、必要なら「さらなる行動」を取ると警告
  • 米セントルイス連銀のブラード総裁は7日、米連邦公開市場委員会(FOMC)が今月動けば米国債利回り曲線の長短逆転を招く恐れがあるため、予想される12月利上げを来年1月に先送りすることを検討すべきだと発言
  • S&P500種ミニ先物は10日のアジア時間の取引で一時1%安。日経平均株価は一時508円安、アジア株も全面安。米10年債利回りはアジア時間に2.82%台へ低下
  • メイ英首相は11日の英下院での採決延期を10日に発表する可能性があると英紙サンデー・タイムズが報道。一方、英紙テレグラフは、メイ首相が採決で敗北し、EUからより良い条件を確保できない場合、退陣せざるを得ないと閣僚らが警告したと報じた

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