リスク高い企業向け資金に変調-ディスカウント拡大や取りやめも

  • 取引価格が額面を上回るローン債権の割合は3.9%に低下
  • 欧州では過去2週間で3件の資金調達案件が取りやめとなった

これまではリスクの高い企業でも楽に融資が受けられたが、今はそれほど簡単ではない。

  パーティーが完全に終わったとは言わないが、グローバル金融市場の神経質な動きを背景に金融機関や投資家は多額の借金を抱える企業向けの融資に乗り気でなくなった。

  米銀JPモルガン・チェースは4日、プライベートジェット運航会社の買収に関係する2億1000万ドル(約237億円)のローン債権について、仮条件の額面1ドル当たり99.5セントを下回る93セントで価格設定せざるを得なくなった。英国の欧州連合(EU)離脱に伴う緊張が高まる中で、欧州では過去2週間で3件の資金調達案件が取りやめとなった。

  世界経済の成長減速と米中通商協議を巡る不安、年末を控えてリスクテークに消極的な投資家心理が圧迫要因となり、企業利益の重しとなる金利上昇も投資家を心配させており、投資適格債から投機的格付け債(ジャンク債)に至るまでクレジット市場全体で、このような懸念が広がっている

  クレーマー・レビン・ナフタリス・アンド・フランケルのレバレッジドファイナンス・グループを統括するリチャード・ファーリー氏は「これが大きな問題だとは誰も考えていないが、われわれが不安に近づいたのは確かなようだ」と指摘した。JPモルガンの11月30日のリポートによれば、額面を上回る価格で取引されているローン債権の割合は、10月初めの段階では65.4%だったが、その後2年5カ月ぶりの水準となる3.9%に低下した。

Heading to the Exits

U.S. leveraged loan funds see streak of outflows

Source: Lipper

原題:Loan Deals Scrapped or Sold at Deep Discount as Market Slips (1)(抜粋)

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