華為の孟CFO、カナダから米国に引き渡しでも数年かかる可能性も

  • 7日に行われる審理は引き渡しに関する長い手続きの始まり
  • 米国の要請を受けてカナダが孟CFOを逮捕-中国政府は抗議

An exhibitor stands near a Huawei Technologies Co. Ltd. logo.

Photographer: Krisztian Bocsi/Bloomberg
Photographer: Krisztian Bocsi/Bloomberg

カナダ当局は米当局の要請を受け、イランへの技術売却という米国の制裁違反容疑で中国のスマートフォンメーカー、華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)の孟晩舟副会長兼最高財務責任者(CFO)を逮捕した。たが、これから先が険しい局面となる。

  孟CFOは将来的に米国に引き渡され裁判を受ける可能性があるが、バンクーバーで7日に行われる審理はそうした法的手続きのスタート地点にすぎない。米国とカナダはかなり前から引き渡しに関する条約を結んでいるが、たとえ被告が引き渡されるとしても数カ月、ないし数年かかることがあり得る。

  引き渡しに関する専門家や弁護士によると、第3国の国民を制裁違反容疑で他国に逮捕してもらうことは、前例がないわけではないが事例がほとんどなく、法的手続きをさらに複雑化させる恐れがある。既に中国政府は孟CFOが罪を犯していないとして逮捕に抗議している。孟CFOは1日、バンクーバーで飛行機を乗り換える際に逮捕された。

  逮捕に続く次の法的ステップは孟CFOが訴追を逃れるリスクがあるかを判断する7日の審理だ。判事は拘留継続を命じる可能性もあるが、そうはならず保釈が決定した場合、孟CFOはパスポートの提出を強制されることになる。その後、引き渡しに関する別の審理が行われる。

  ある時点で米当局は孟CFO引き渡しの請求を正当化し、孟CFOが罪を犯したとの判断に至った論拠を示すため、まだ公表されていない証拠の少なくとも一部を提示する必要が生じる。争点となりそうなのは孟CFOが犯したとされる行為が米国、カナダ両国で犯罪に該当するかどうかだ。

  カナダにもイラン制裁に関する指針はあるものの、制裁違反が同国の刑法で法執行の対象とされるかどうかはあまり明確でない。米国とカナダの条約には、企業幹部による詐欺や不法行為による利得に関する条項はあるが、制裁違反は引き渡し対象の犯罪として規定されていない。

  元米連邦検察官で法律事務所ベナブルのパートナー、カン・ナワデー氏は「2国間の引き渡しに関する条約の主要概念の1つは双罰性の要件だ。ある国が拘束する人物の行為がその国で犯罪に該当しなければ、別の国にその人物を引き渡すことはない」と指摘した。

原題:Getting Huawei CFO to U.S. After Canada Bust May Take Years (2)(抜粋)

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