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【日本株週間展望】下値固め、内外景況感にらむ-不安定さ残る

  • 米国では消費者物価指数が公表、日銀短観は大企業DIが低下見込み
  • 英はEU離脱合意案の採決、割安感が買いの手掛かり

12月2週(10ー14日)の日本株は下値を固める展開となりそう。景気の先行きに対する不透明感から通商問題や英国の欧州連合(EU)離脱といった悪材料に反応しやすい。ただ、株価が大きく調整して割安感が出ており、買いを入れやすい側面もある。

  米国では12日に11月の消費者物価指数が発表される。ブルームバーグによるエコノミスト予想は消費者物価のコア指数が前月比0.2%上昇と前回と同じ。欧州では11日に英国のEU離脱合意案の下院採決、13日に欧州中央銀行(ECB)金融政策会合やEU首脳会議があり、中国では14日に11月の鉱工業生産や固定資産投資が発表される。EU離脱案は否決されると欧州景気への懸念から相場のかく乱要因となりやすい半面、中国指標は横ばいか伸長が見込まれており、下支え要因となる公算。

  国内では10日に7-9月国内総生産(GDP)改定値、12日に10月機械受注、14日に日本銀行の企業短期経済観測調査(短観、12月調査)があり、短観では大企業製造業の業況判断指数(DI)が前回の19から18へ低下する見込み。景気の先行きに不透明感が出ているだけに、指標が弱含めば株価は下げやすい。需給面では14日に株価指数先物・オプション12月限の特別清算値(SQ)が算出される。1週の日経平均株価は週間で3%安の2万1678円68銭と反落。

週間ベースで1週は反落

≪市場関係者の見方≫
アセットマネジメントOne運用本部調査グループの中野貴比呂ストラテジスト
  「不安定な中、もみ合いを予想している。米国株、日本株とも足元でボラティリティーが大きくなっているだけに、金融市場が落ち着きを示すか注目される週になりそう。短期的には英国のEU離脱がどのような形態になるかをみる上で合意案の採決は重要で、否決ならある程度の悪影響はあるだろう。米国では来年の利上げ回数を占う消費者物価が強くなければ米国株の安心材料となるが、日本株は為替の円高もあるためややプラスにとどまりそう。調査時期から考えて日銀短観のDIが低下する可能性が高く、株価にマイナスに働くと予想される。このところボラティリティーの上昇につながりやすいメジャーSQも到来することから、需給面も要注意だ」

アストマックス投信投資顧問の山田拓也執行役員
  「株価が大きく下げた後だけに買い戻しが入りやすいが、ボラティリティーが高く上にも下にも振れやすい。米国の経済指標は低インフレの中、消費がしっかりしている状況が確認される見通しで、米国が世界経済をけん引する。今後の業績が横ばい以上ならば、日経平均株価のPERが12倍台と過去10年の下限に近い割安感が評価されやすい。注目は英国のEU離脱合意案の議会採決。延期の可能性もあるが、否決となればマーケットの混乱を招くことから、リスクファクターとして意識しておかなければならない。日銀短観では米中貿易摩擦や原材料高の影響で大企業DIの低下幅が大きくなれば、景気が不安視され注意が必要」

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