メイ首相の劣勢際立つ、英離脱案の議会採決-「プランB」観測も

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  • 離脱案で政府への法的助言の開示を求める下院での採決で敗北
  • 離脱最終合意の形成で議会の権限を強化する案もこの日可決
Photographer: Chris Ratcliffe/Bloomberg
Photographer: Chris Ratcliffe/Bloomberg

欧州連合(EU)が正式決定した英国との離脱合意案について、英議会の承認を得るための5日間の審議が4日スタートした。最終的な採決を11日に控えて、メイ首相はこれまで非公開となっていた離脱案に関する政府への法的助言の開示を求める下院での採決で敗北を喫した。首相は5日に文書を公表することを約束せざるを得なくなった。

  離脱合意案が11日の下院採決で予想通り否決された場合、離脱最終合意の形成で議会の権限を強化する案も4日に可決され、離脱案の議会承認を目指すメイ首相の立場の弱さが際立つ結果となった。

  この日の採決結果は、離脱案否決後に議会が「プランB」を決定できる可能性を意味し、場合によっては、EUの単一市場への残留や離脱全面阻止の動きさえ含むよりソフトな離脱推進を議会が求める見込みが出てくる。今後数週間で勢いを増しそうな選択肢としては、EU離脱を巡る2回目の国民投票を実施し、最初の国民投票での選択を覆す機会を国民に与えることが考えられる。

  親EU派のドミニク・グリーブ元法務長官は「今こそ議会が主導権を取り戻し、最後は国民だけがこれを収拾できるのだから、最終決定を再び国民に委ねるべきだ」と語った。

  最終採決で勝利する可能性が大きいと考える政権当局者はほとんどおらず、与党保守党の一部議員は大敗を予想している。

  最大野党の労働党のコービン党首は離脱案について、「議会は承認できず、そうしないと確信している。悪い合意と合意なき離脱というこの誤った二者択一も認められない」と述べた。

  一方、メイ首相のEU離脱プランに抗議して外相を辞任したボリス・ジョンソン氏は「この合意を取り決めた当事者の一部は、EU離脱を乗り切るべき大惨事と見なしているようだ」とした上で、合意なき離脱で「大いなる国家的努力」が必要になるとしても、英国は自由になる瞬間を捉えるべきだと訴えた。

メイ英首相

撮影:Simon Dawson / Bloomberg

ボリス・ジョンソン氏

撮影:Chris Ratcliffe / Bloomberg

We Have a Deal. Now What?

The tricky bit starts here as the divorce deal goes to lawmakers


原題:May Suffers Parliament Defeats Ahead of Key Vote: Brexit Update
May Loses Power Over Brexit Endgame in War With U.K. Parliament(抜粋)

(議会がプランBを決定できる可能性が出てくるとの見方を追加して更新します.)
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