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英国、EU離脱手続きの取り消しが可能-EU司法裁法務官が見解

更新日時
  • 法務官の意見に拘束力はないが、EU司法裁判所は通常従う
  • 最終的なEU司法裁の判断は月内にも、ポンドは急伸

英国は欧州連合(EU)離脱手続きの撤回を認められるべきだとの見解を、EU司法裁判所の法務官が示した。

  EU司法裁判所のマヌエル・カンポス・サンチェスボルドナ法務官は4日、「離脱協定が正式に成立するまで」は英国によるリスボン条約50条発動の通知を撤回する「可能性は引き続き存在する」との意見書を提出した。法務官の意見に拘束力はない。

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メイ英首相

Photographer: Luke MacGregor/Bloomberg

  英国がEU離脱手続きを開始する50条の発動を一方的に撤回できるとの判断は、英国内の離脱派を警戒させ、メイ首相が合意した離脱協定への支持を迫る可能性がある。一方で、2回目の国民投票実施に持ち込み離脱の阻止を狙うEU残留派への追い風となり、残留派議員がメイ首相の離脱案に反対票を投じることを促す可能性もある。
 
  4日のロンドン外為市場ではポンドが一時、対ドルで前日比0.9%高の1.284ドルまで上昇した。今回の意見書を受けて英政府報道官は「50条発動を撤回しないとの政府の確固たる方針に変わりはない」とあらためて表明した。

  法務官の意見は法的拘束力を持たないが、EU司法裁判所は通常こうした勧告に従う。同裁判所の最終的な判断の日程は設定されていないが、月内に発表される可能性もある。英議会はメイ首相の離脱案の是非を問う採決を11日に行うが、それより前に判断が明らかになることもあり得る。

  サンチェスボルドナ法務官は、50条発動の撤回は加盟国による全会一致の賛同がないと認められないとの欧州委員会とEU加盟国政府の主張を退け、それは50条と「相いれない」と指摘した。純粋に仮定の問題のため認められないとの英政府の立場もはねつけ、「問題は仮定ではなく、単なる学問的なものでなく時期尚早でも不用でもない。実際的な重要性を持っていることは明らかで、問題解決に不可欠だ」と論じた。

  英国の独立党(UKIP)元党首で2016年の国民投票ではEU離脱を声高に唱えたナイジェル・ファラージュ氏はツイッターで「EU司法裁は許可を得なくとも英国が50条発動を撤回できると言っている」と投稿、「英国と欧州の双方があらゆる手段を講じて英国のEU離脱を阻止しようとしている」と述べた。

原題:U.K. Can Unilaterally End Brexit, EU Top Court Indicates (2)(抜粋)

(法務官の説明詳細、ファラージュ氏のコメントなど付け加えます.)
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