「ダイモン氏を占拠せよ」-本社前でよじ登りや会議乱入あの手この手

  • 気候変動や人権侵害に反対する闘いに加わるよう活動家らは訴え
  • 普通の人々を政府が無視する状況では企業の担い手が重要と主張

ジェイミー・ダイモンCEO

Photographer: Giulia Marchi/Bloomberg
Photographer: Giulia Marchi/Bloomberg

米銀JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)が、オハイオ州のコミュニティーカレッジの壇上で学生に話をしていた11月の出来事だ。同氏の席のすぐ横に活動家が現れ、「チェースは汚染源となるエネルギーから利益を得るのをやめよ」と主張する垂れ幕を掲げた。

  ウォール街に残る金融危機以前からのグローバルバンクの経営者は、今やダイモン氏ただ1人となった。JPモルガンがあまりに巨大で多くの利益を生み、ダイモン氏自身も大きな影響力を持つようになったため、気候変動や人権侵害、民間刑務所に反対する闘いに同行が加わることを望み、全米で同氏を追い掛ける活動家の数が増えつつある。

  マンハッタンのパークアベニューで旗用ポールによじ登る行為やテントによるシアトルの交通妨害、会議への乱入、ダイモン氏の集合住宅の外で子供の叫び声の音響を流すといったデモンストレーションに訴えることで、同氏の注意を引こうとしている。

  「ウォール街を占拠せよ」運動がロウアーマンハッタンから一掃されて数年の歳月を経た現在、ダイモン氏を標的とする活動は金融業界を対象とする最も大掛かりな抗議運動の一つになっている。

  これは、ダイモン氏がもし公職選挙に立候補すればどうなるかをいわば先取りした状況ともいえる。同氏は米大統領選に出馬するのではないかとの観測を否定してはいるが、トランプ米大統領を自分なら打ち負かすことができるだろうと今年9月に発言し、物議を醸した。

  環境保護活動家のモイラ・ビルス氏は「金持ちでない普通の人々に耳を傾ける責任を政府の当事者が無視している現状では、企業の担い手といった他のチャンネルが一層重要になる。ダイモン氏のような人々はそうした機会を歓迎すべきだ」と話している。

ニューヨークのJPモルガン本社前の旗用ポールによじ登る活動家

写真:Amr Alfiky / Reuters

原題:Occupy Jamie Dimon: Activists Chase Billionaire Across the U.S.(抜粋)

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