カタールのOPEC脱退、サウジとロシアの関係強化の影響反映か

  • OPECは無益でわれわれに何ももたらさないとカタール元首相
  • 小規模産油国、二大石油輸出国の影で傍観者のような立場に

カタールが3日、57年にわたって加盟していた石油輸出国機構(OPEC)から脱退する計画を発表し、石油市場に衝撃を与えた。同国のエネルギー担当相は会見で、「テクニカル(技術的)」な理由に基づいて決定したと述べた。

  その数時間後には、カタール元首相のハマド・ビン・ジャシム・ビン・ジャベル・サーニ氏がツイッターでOPECを非難した。カタールの産油量がOPECの総生産に占める割合は2%に満たないが、かつては外交面で力を発揮する有力な加盟国の一つだった。

  元首相は「カタールのOPECからの脱退は賢明な決定だ。OPECは無益でわれわれに何ももたらさない。われわれの国益を損なう目的のためにただ利用されている」と述べた。これは実際には、OPEC最大の産油国サウジアラビアに矛先を向けた発言だったと受け取れる。ムハンマド皇太子が実権を握って以後、サウジの外交政策は強硬姿勢が強まった。

  ムハンマド皇太子が2017年にカタールを政治的に孤立させる決定を行い、カタールがOPECにとどまる利点はほとんどなくなった。他の加盟国がすぐにカタールに続くとの見方は少ないものの、サウジが加盟国を進んで脱退に追いやろうとしていることは、サウジとロシアとの原油を巡る関係こそが真に重要であることを示すさらなる兆候ともいえる。

  キャンター・フィッツジェラルド・ヨーロッパの石油・天然ガスアナリスト、アシュリー・ケルティー氏は「長きにわたるサウジ主導のカタールに対する経済的・政治的排斥が、今回の決定に大きな影響を与えたことは間違いない」との見方を示した。

  カタールがOPEC脱退発表の準備を進める中で、ロシアとサウジはOPECと非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」の枠組み延長に向けて、モスクワで協議を行っていた。両国の合意を受けて原油価格は上昇に転じたものの、世界の二大石油輸出国に大きく依存する現状を目の当たりにし、他の産油国は自国が傍観者であるかのように感じたに違いない。

  サウジの石油政策に一貫して批判的な立場を取るイランのホセイン・カゼンプール・アルデビリOPEC理事は「特に小規模産油国の間で不満が広がっている」と指摘した。

原題:Qatar’s OPEC Exit Shows Growing Sway of Moscow-Riyadh Oil Axis(抜粋)

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