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ドイツ銀が抜けられない悪循環-「見たくない光景」だった本店捜索

  • 前CEOを苦しめた負のフィードバックループに再び直面か
  • 「銀行を巡るセンチメントにとり好ましくない」とアナリスト

それはフランクフルトの植物園のエキゾチックな樹木などに囲まれた楽観的な日だった。ドイツ銀行のクリスティアン・ ゼービング最高経営責任者(CEO)は、そこで最高幹部らに毎年恒例の激励を行った。

  しかし良い気分は長く続かず、翌朝にはフランクフルトの本店の外で警察の車列を多くの人が目撃することになる。タックスヘイブン(租税回避地)の実態を暴露した「パナマ文書」が手掛かりとなったマネーロンダリング(資金洗浄)の証拠を得るため、本店と他の5カ所の関係先を警察が170人態勢で捜索した。

  2015年以降でドイツ銀4人目のCEOとなったゼービング氏は、ジョン・クライアン前CEOを苦しめた悪いニュースと資金調達コスト上昇、収入減少のフィードバックループ(相互作用の高まり)という同じわなに再び陥ったかのようだ。

  ゼービング氏(48)は絶え間ない出張といつ終わるとも知れない顧客や行員とのミーティングに明け暮れる数カ月を過ごしてきたが、ジェームズ・フォンモルトケ最高財務責任者(CFO)が「悪循環」と呼んだ状況から抜け出せないでいる。

Deutsche Bank Headquarters Searched In Panama Papers Probe

ドイツ銀本店前に駐車する警察車両(11月29日)

写真家:アンドレアス・アーノルド/ブルームバーグ

  インディペンデント・リサーチのアナリストで、ドイツ銀の投資判断を「売り」に設定しているマルクス・リーセルマン氏は「ドイツ銀が法的問題を過去のものとして振り切ったと考えた途端、また問題が出てきた。同行の業績に集中できるようになりたいと投資家は切に望んでおり、今回のような騒音はそうしたムードに水を差す」との見方を示した。

  LBBWのアナリスト、インゴ・フロンメン氏は「今回の捜索は銀行を巡るセンチメントにとって好ましくない。会社の建物の前に駐車した警察車両と170人の警察官は、ドイツ銀が2度と見ることは避けたいと考えるような光景だ」と指摘した。

Key Speakers At Bloomberg European Capital Markets Forum

クリスティアン・ ゼービングCEO

写真家:フェデリコ・ベルニーニ/ブルームバーグ


原題:Deutsche Bank Raid Pulls CEO Deeper Into Vicious Circle (2)(抜粋)

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