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G20首脳宣言:保護主義リスクに言及なし-WTO改革推進

  • 米政府はトランプ政権にとって勝利だと主張
  • 来年6月の日本での首脳会合でもWTOで議論

アルゼンチンの首都ブエノスアイレスでの20カ国・地域(G20)首脳会合は1日午後、首脳宣言を採択して閉幕した。首脳宣言に保護主義リスクへの言及はなく、数十年間貿易を支えてきた多国間貿易システムに問題があるとの認識が示された。米政府は同宣言について、トランプ政権にとって勝利だと主張した。

  G20の一部の当局者は貿易や移民、気候変動などの問題で激しい論争が展開される中で、首脳宣言を出せただけで良い結果だと言えると述べたが、宣言の文言が弱められたことは世界貿易機関(WTO)など国際機関が今後試練に直面することを示唆している。

  首脳宣言は多国間の貿易制度について、利益を認識するが「目標に至っておらず、改善の余地がある」と指摘。WTO改革へのコミットメントを表明し、来年6月に日本で開催されるG20首脳会合でも議論することを確認した。

  議長国であるアルゼンチンのマクリ大統領は「公正な貿易、フェアプレー」のためにWTO改革が必要だと発言した。ただ、全ての関係者が合意を米国の勝利だと見ているわけではない。

  ブラジル財務省当局者は「私の考えでは、多国間協調主義の勝利だ」と述べた。

  G20首脳宣言はまた、世界経済の力強い成長を歓迎しながらも、「同時成長の流れが一段と弱まっている」とし、地政学的な懸念や金融の脆弱(ぜいじゃく)性など主要なリスクの一部が現実のものになっていると判断した。

原題:G-20 Leaders Give Nod to Trump in Watered-Down Trade Language(抜粋)

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