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政井日銀委員:効果と副作用を「あらゆる角度」から検討

更新日時
  • 金融緩和は「金融機関の収益にマイナスの影響を及ぼす可能性」
  • 今後も金融政策運営の観点から「重視すべきリスクを十分注視」

日本銀行の政井貴子審議委員は29日、福岡市内で講演し、金融緩和の効果と副作用を「あらゆる角度」から検討し、政策を進めていく必要があるとの見方を示した。

  政井委員は、金融緩和は景気を刺激する効果がある一方、金利が長期間低水準で推移すると「国債市場の機能や金融機関の収益にマイナスの影響を及ぼす可能性がある」と指摘。政策の効果と副作用をあらゆる角度から検討し、きめ細かく点検しながら政策を進めていく必要がある、と述べた。

  その上で、今後も金融政策運営の観点から「重視すべきリスクを十分注視」し、物価目標の実現に向けて「経済・物価・金融情勢を踏まえて適切な金融政策運営を行っていきたい」と語った。

  日銀は2013年4月、2年で2%の物価目標の達成を掲げて量的・質的緩和を開始したが、5年半たっても達成は程遠い状況だ。日銀は現在も、2%を安定的に持続するため必要な時まで現行の金融緩和を継続することや、安定的に2%を超えるまでマネタリーベースの拡大方針を継続すると約束するなど、2%にひも付けた政策運営を行っている。

  その後の記者会見では、地方銀行の収益力や経営体力について「国内の金融機関だけでなく、ヘッジファンドなど国際的な運用機関も今年は世界的に運用環境が不透明で難しかった」と指摘。それに地盤地域の人口減、低水準の貸出金利など慢性的な状況が重なり、「収益が下押しされている」との見方を示した。

  地域の人口や企業数が減少し、地域金融機関の間の競争が激化している下で、地域金融機関にとって収益基盤の強化や収益性の向上が大きな課題であり、「経営統合も収益性を向上させる選択肢の一つ」と語った。

(第5、6段落に記者会見での発言を追加して更新します.)
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