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19年米利上げは1回だけで休止か、パウエル発言で債券市場が予想修正

  • 「この修正は少し極端なようだ」-ソシエテのシャリフ氏
  • 議長は先月の発言ミスを正そうとしただけとの見方も

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が先月の発言ミスの撤回を意図していたとしても、これほどまで引き戻すつもりはなかったかもしれない。米金利市場は今、2019年の利上げ停止を示唆しており、トレーダーが来年の利上げに備えて万全な態勢にないと受け止めるストラテジストもいる。

  パウエル議長が28日、政策金利は中立とされるレンジを「わずかに下回る」との見解を示したことから、トレーダーは19年利上げが0.25ポイントを若干下回る可能性を一時織り込んだ。中立まで恐らく「長い道のりがある」とした10月3日の議長発言とは対照的だったためだ。

  市場は20年について現時点で何も織り込んではいないが、来月に見込まれる利上げの後、来年は1回で終わる展開を事実上想定している。これについて、一部の市場関係者は行き過ぎた引き戻しだと受け止め、連邦公開市場委員会(FOMC)が12月に利上げ回数の予測を中央値で現行の3回から2回に減らすと予想している。

The market is now pricing in much less tightening than before

  パウエル議長は、世界経済の成長減速や市場のボラティリティー上昇を背景に米金融当局が利上げ停止を検討するとの臆測が既に強まっている中で今回の発言を行った。

  ユーロドル先物市場では19年12月限の出来高が28日に10日平均の約2倍となった。トレーダーが織り込む19年金融引き締め幅は一時24ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)に低下した。これは5月以来の低水準。

  ソシエテ・ジェネラルのエコノミスト、オメイア・シャリフ氏は、こうした動きは過剰反応だと話す。同氏はパウエル議長が米国債利回りの急上昇と株価急落を招いた先月の発言での「初歩的ミス」を正そうとしただけだと指摘。「データが大きく悪化する場合を除けば、最近の米金融当局の『ハト派』発言が利上げを見送ることを示唆するとは思わない」と述べ、このような修正は「少し極端なようだ」との見方を示した。

  ソシエテは米金融当局が12月に市場予想通り利上げし、来年3月と6月に追加利上げした後に休止すると予想。こうした見方はFOMC予測で来年の利上げ回数予想の中央値が2回に修正されると見るアナリストの間で広がっている。中央値がわずか1回になるとの見方は可能性が低いとシャリフ氏は述べた。

原題:Bond Traders Hint at a Fed Halt With One-and-Done Hike in 2019(抜粋)

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