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11月28日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ドル急落、パウエル議長発言で利上げ期待が後退

  28日のニューヨーク外国為替市場ではドルが急落。米国の政策金利は中立とされるレンジを「わずかに下回る」水準にあると米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が述べ、市場で利上げ期待の修正が進んだ。

  ブルームバーグのドル指数は11月1日以降で最も下げ、0.7%低下する場面があった。ドルは主要10通貨の全てに対し下落し、中でもニュージーランド・ドルに対しての下げがきつい。パウエル議長発言を受けて、短期物米国債の利回りは低下、米国株は一段高となった。

  ニューヨーク時間午後4時30分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.6%低下。ドルは対円で0.1%安の113円63銭。ユーロはドルに対して0.7%高の1ユーロ=1.1369ドル。

  BMOキャピタル・マーケッツの為替戦略グローバル責任者、グレッグ・アンダーソン氏は、パウエル議長の語調は「現時点では恐らく、中立金利まで長い道のりがある」との10月3日の発言に比べハト派的だとし、「パウエル・プット」が導入された可能性があると述べた。

  ユーロは対ドルで一時、0.9%高の1ユーロ=1.1388ドルを付けた。1.1301ドルを上抜けたことで、追加のショートカバーが入った。
 
  ポンドはドルに対し0.7%高。一時は0.8%上げ、1ポンド=1.2847ドルで日中高値を付けた。イングランド銀行(英中央銀行)の報告でカーニー総裁は、欧州連合(EU)離脱で合意が得られない確率は低いが、そうした事態とそれがもたらし得るポンド急落に対する備えが同中銀にはあるとした。

欧州時間の取引

  ドルが上下にもみ合う展開。注目度の高いパウエルFRB議長講演を控え、米経済展望に関する金融当局者の見方がまちまちなことが意識された。出来高が比較的低い中、ユーロは引き続き下げ圧力に押された。
原題:USD Falls as Powell Says Rates ‘Just Below’ Neutral: Inside G-10(抜粋)
Dollar Steadies as Traders Wait for Fed’s Powell: Inside G-10

◎米国株・国債・商品:株は大幅高、議長発言で利上げ休止観測

  28日の米株式相場は3日続伸。8カ月ぶりの大幅高となった。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言がハト的な内容となり、予想以上に利上げ休止が近いとの思惑が強まり、買いが膨らんだ。

  パウエル議長は政策金利が中立とされるレンジを「わずかに下回る」水準にあるとの見解を示した。米国債市場では期間が短めの利回りが小幅に低下したものの、他の資産クラスへの資金移動も進んだ。

  • 米国株は大幅高、FRB議長発言で利上げ休止観測
  • 米国債は2年債が小幅高、10年債利回りは3.06%
  • NY原油は大幅続落、在庫が予想以上に増加
  • NY金先物は反発、FRB議長のハト派発言で
  •   S&P500種が前日比2.3%上げて2743.78で終了。ダウ工業株30種平均は617.70ドル(2.5%)高の25366.43ドルで終えた。ナスダック総合指数は3%上昇。ニューヨーク時間午後4時55分現在、米国債市場では10年債利回りがほぼ横ばいの3.06%。

      ニューヨーク原油相場は大幅続落。米国の在庫が予想以上に増加したため売りが膨らんだ。20カ国・地域(G20)首脳会合に際し、サウジアラビアとロシアが協議するが、その前に供給過剰懸念が強まる格好となった。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物1月限は1.27ドル(2.5%)安の1バレル=50.29ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント1月限は2.4%安の58.76ドルで終えた。

      ニューヨーク金先物相場は反発。パウエルFRB議長のハト派発言を受けて利上げペースが予想よりも減速するとの見方が強まり、ドル売り・金買いとなった。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は0.8%高の1オンス=1229.80ドルで終えた。

    • ユーロダラー先物2018年12月限と19年12月限のスプレッドは一時、1回の利上げに相当する25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)を下回る場面があった。同スプレッドは市場が織り込む来年の利上げ幅を示す。今月には2回の利上げを織り込む時期もあった
    • ナスダック100指数は3.2%上昇。アマゾン・ドット・コムやネットフリックスがそれぞれ6%余り上げ、いわゆるFANG株をけん引

      インベスコの世界市場担当チーフストラテジスト、クリスティーナ・フーパー氏は電子メールでのインタビューで、「パウエル議長が中立金利まで長い道のりがあると話した1カ月余り前の発言から格段にハト派寄りになったため、株価は劇的に上昇した」と指摘。「クラリダFRB副議長がここ数週間、もっとハト派的な発言をしていたが、市場は信じていなかった。それはパウエル議長の発言でなかったためだ。この日の議長発言はクラリダ副議長の見解に沿うものだ。投資家は今、信じるようになり、反応している」と述べた。

    原題:Stocks Surge, Dollar Sinks on Dovish Powell Signal: Markets Wrap(抜粋)
    Oil Slumps as U.S. Inventory Rise Adds Pressure for Supply Cut
    Fed’s Powell Shakes Gold Out of Its Doldrums, Energizes Copper

    ◎欧州債:イタリア債が上げ幅縮小、ドイツ債は上げを消す

      28日の欧州債市場ではイタリア債が上げ幅を縮小、ドイツ債は上げを失った。ECBが12月の会合で銀行向け長期資金供給オペの再開を発表する公算は小さいと、ブルームバーグが関係者の情報を引用して報じた。ロイターはECBが満期を迎えた保有債券の償還金再投資について期限を設定しないままで維持し、言い回しを微妙に変化させるだけにとどめる方向に傾いていると、関係者の話として報じた。

    • ブルームバーグの報道を受け、イタリア2年債利回りは一時7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇。10年債は上げ幅を削った。トリア財務相は同国予算を巡るEUとの対立で、政府として「欧州のパートナー国の不安」と投資家の懸念を考慮しなければならないと述べた
      • 10年債利回りのドイツ債とのスプレッドは3bp縮小して290bp
    • ドイツ債は10年債入札(20億ユーロ)をこなした後で、ブルームバーグの報道を手掛かりに上げを失った
    • ドイツ10年債利回りは変わらず0.35%、フランス10年債利回りも変わらず0.73%、イタリア10年債利回りは3bp下げて3.26%
    • ユーロ参加国の国債利回りとスプレッドの一覧はこちらをクリックしてください

    原題:Italian Bonds Trim Gains, Bunds Erase Advance; End-of-Day Curves(抜粋)

    (NY外為と米国株・国債・商品を更新します.)
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