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ゴーン容疑者、積み立て報酬は過去8年増加傾向続く

  • 実際の報酬総額に比べ有価証券報告書の記載額は過少に
  • 積み立て分を退職後に受け取る方式が逮捕の引き金かー開示義務契機
カルロス・ゴーン容疑者

カルロス・ゴーン容疑者

Photographer: Marlene Awaad/Bloomberg
カルロス・ゴーン容疑者
Photographer: Marlene Awaad/Bloomberg

金融商品取引法違反容疑で逮捕され、日産自動車の会長職を解職されたカルロス・ゴーン容疑者が報酬の一部を別に積み立てており、その部分の金額は過去8年間にわたって一貫して増加傾向にあったことが事情に詳しい複数の関係者の話でわかった。

  公表されていない情報として匿名を条件に話した関係者らによると、役員報酬1億円以上の開示が2009年に義務づけられて以降、ゴーン容疑者には公表される役員報酬とは別に毎年報酬が積み立てられており、その総額は80億円を上回るという。

  昨年度のゴーン容疑者の報酬は7億3500万円だったが、関係者の一人によると、有価証券報告書に開示されない積み立て分を含めると25億円に上った。積み立て分の報酬はゴーン容疑者が退任後に受け取ることになっていたという。

  ゴーン容疑者の逮捕容疑の中核をなす有価証券報告書の虚偽記載に関して、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、ゴーン容疑者は退職後に受け取る予定だった報酬を記載していなかったことについて適切に処理していたと周囲に話したと報じた。また、共同通信は、同容疑者は報酬を退任後に受け取ることに日産側が同意したとする書面にはサインしていないと供述していることが判明したと伝えている。

  日産の広報担当者はゴーン容疑者の報酬の支払い方式や報道の内容について回答を控えた。
ゴーン容疑者の代理人もコメントしなかった。

  関係者らによると、役員報酬の開示が義務づけられた09年に初めて公表された08年度のゴーン容疑者の報酬は8億9100万円で前年度実績からほぼ半減したという。

  日産の公表資料によると、同容疑者の報酬は昨年までの数年間は9億円から10億円程度で推移。昨年度はCEO(最高経営責任者)職を外れたことから減少していた。

  ゴーン容疑者への報酬の支払い方式については同時に逮捕されたグレッグ・ケリー前代表取締役など社内でもごく少人数しか知らされておらず、監査の担当者も気づいていなかったと関係者は話した。
  
  日産は08年、取締役報酬総額の上限を29億9000万円に設定した。日産の有価証券報告書によると、各取締役の報酬はゴーン容疑者が務めていた取締役議長が代表取締役と協議の上決定するとされている。

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