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サウジ皇太子、民間資金はとうの昔にそっぽ向く-国外に資金流出加速

  • サウジ富裕層、欧州不動産やPEファンドに資金移す-国内回避
  • 国外資金流出は前年比13%増、GDPの約10%に-JPM予想

サウジアラビア人ジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏が10月に殺害されて以降、かつてもてはやされたサウジのムハンマド皇太子から世界の政治家は急速に距離を置き始めた。民間資本はとうの昔に皇太子の元を離れている。

  事情に詳しい関係者10人以上が匿名で語ったところによると、汚職取り締まりの名の下に2017年11月に王族や実業界幹部ら数十人が拘束された事件をきっかけに、資金の国外移動や海外移住を画策する富裕なサウジ人が増えている。国内で様子見姿勢を決め込むサウジ人も大半は、投資を増やさず現金を手元に置いている。これがサウジ経済に対する逆風を強めており、カショギ氏殺害はこの傾向を加速させただけだと関係者数人は述べた。

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サウジのムハンマド皇太子

Photographer: Brendan Smialowski/AFP via Getty Images

  国外に資金を移したサウジ人の一部は、所有権をごまかすために複雑な保有構造を活用し、サウジと関係の深い地域への投資を避けている。関係者数人によると、多くがスイスなど欧州諸国で不動産やプライベートエクイティー(PE、未公開株)ファンドに資金を振り向けている。

  「緊急時の計画を立てないのは愚かだろう」と、サウジ人実業家は語った。

  JPモルガン・チェースによると、今年のサウジ国外への資金流出額は前年比13%増の900億ドル(約10兆2200億円)と、国内総生産(GDP)の約10%に達する見込み。この数字には国家機関による外国投資も含まれ、サウジの民間資金の動向だけを示す指標はない。

Wealthy Saudis have been dumping local equities

原題:Saudi Money Lost Faith in Prince Long Before Khashoggi’s Murder(抜粋)

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