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ゲノム編集で女児誕生と主張、倫理の限界に挑戦と表明-中国研究者

  • 遺伝子操作でHIV抵抗力持たせた双子の女児誕生-賀建奎氏
  • 籍を置く南方科技大は賀氏の主張に「衝撃」-2月から休職中

「ゲノム編集」技術を使って双子の女児が誕生したと主張している中国の研究者が、倫理と科学を巡る騒動が落ち着けば、歴史は自身に味方すると訴える動画を投稿した。

  深圳の南方科技大学に籍を置く賀建奎氏は26日、遺伝子を操作し、エイズウイルス(HIV)感染に抵抗力を持たせようと試みた受精卵から双子の女児が生まれたと主張。証拠はまだ示していないが、同大や他の研究者から早速批判を招いている。

  賀氏はユーチューブに投稿した動画で、「私自身の研究が議論を呼ぶことは理解しているが、この技術を必要とする家族がいると私は信じており、彼らのためなら進んで批判を受け入れる」と表明。同氏は遺伝子改変研究で広く使われるようになった「クリスパー」と呼ばれるゲノム編集技術を使用した。

  中国科学院傘下、中国科学日報系の科学網への動画投稿では、「歴史的に見れば倫理はわれわれの側につくと信じている」とも説明した。

  賀氏は中国に拠点を置いているが、米国の大学院などで研修を重ねた。南方科技大のウェブサイトに掲載された略歴によると、同氏は米ヒューストンのライス大学で博士号を取得。中国に帰国する前の2011-12年にはスタンフォード大学で研究活動をさらに進めた。

  賀氏の経歴を見る限りでは、ヒトを使った世界初の実験で論争の的になれるかを示す手掛かりは乏しい。発表論文や過去に同氏と共同研究を行った米研究者によると、米国での研究は理論が中心で、生物物理学と計算ゲノミクスに重点を置いていた。計算ゲノミクスは大量のDNAデータを研究するため強力な計算ツールの使用を伴うもので、大抵は臨床医学とはかなり異なる。

  南方科技大はウェブサイトに掲載した声明で、賀氏の主張に「衝撃」を受けたと表明。同氏は今年2月から休職中だと記したが、休職理由について詳しい説明を控えた。

  賀氏は医療目的以外の同技術の使用については批判的で、米国などと同様に認めるべきではないと述べた。

原題:Gene-Editing Chinese Researcher Says He’s Willing to Push Ethical Boundaries(抜粋)

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