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存亡の機に直面する首脳宣言、G20で採択できるか注目集まる

  • 今年のG7ではトランプ米大統領が首脳宣言への支持を撤回
  • 11月のAPEC首脳会議では初めて採択を断念した
Theresa May, Angela Merkel, Donald Trump, and Justin Trudeau.

Theresa May, Angela Merkel, Donald Trump, and Justin Trudeau.

Photographer: Cole Burston/Bloomberg
Theresa May, Angela Merkel, Donald Trump, and Justin Trudeau.
Photographer: Cole Burston/Bloomberg

40年余りにわたり世界的な首脳会議で採択されてきたコミュニケが存亡の機に直面している。

  首脳の補佐役である「シェルパ」とそのアシスタントらが夜通しの交渉でまとめ上げ、サミットの表舞台で世界中から集まった首脳が高らかにうたい上げる共同宣言は、世界で何が問題であり、その対応で各国がどのように協力していくかを描いた青写真となってきた。

  コミュニケの合意には各国の主張を手際よく巧みに取り込み調整する努力が必要だが、そうした全体的なプロセスが今年2度にわたり破綻した。カナダで6月に開かれた7カ国(G7)首脳会議では、トランプ米大統領が一度発表された首脳宣言への支持を撤回。主催国カナダのトルドー首相によるサミット閉幕時の記者会見での貿易に関する発言を同大統領は批判した。

  11月にパプアニューギニアで開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議では文言を巡る合意に至らず、APECサミットとして初めて首脳宣言の採択を断念した。米国と中国が貿易問題で対立した。

  ブエノスアイレスで今週開催される20カ国・地域(G20)首脳会合に先立ちフランスの当局者はパリのエリゼ宮(大統領府)で行った記者説明会で、コミュニケ作成は困難な作業になるとの見方を示し、「G7であれ、OECD(経済協力開発機構)であれ、APECであれ、最近のどのサミットでも大きな意見の食い違いがあった。米国の態度が主因だ」と述べた。

  今回のG20首脳会議はさらに複雑な状況の中で開かれることになる。ロシアが25日にウクライナ艦船に砲撃し両国間の緊張が高まる中で、ロシアのプーチン大統領がアルゼンチン入りする。2014年にウクライナ南部クリミア半島を一方的に編入したロシアはそれ以降、米国と欧州連合(EU)との関係を悪化させている。

原題:G-20 Is Working on an Endangered Species: The Summit Communique(抜粋)

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