米利上げ停止、株式市場からのSOSだけでは不十分-歴史が示唆

  • 2019年に3回の利上げというFOMC見通しを市場は疑問視
  • 株式相場下落で「パウエル・プット」への期待が浮上

米国株の売りで金融当局の引き締め軌道を疑問視し始めた投資家は、過去の市場の波乱を振り返ってみた。かつては当局が市場の救援に駆け付けたことがあったが、最近は経済から警戒信号が発せられない限り支援はしていないようだ。

  12月の利上げはほぼ確実視されているが、連邦公開市場委員会(FOMC)が9月に示した2019年に3回の利上げという見通しは疑問視されている。株価が同月に付けた日中取引での最高値から10%余り下落したことで、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長による「パウエル・プット」への期待が広がり始めた。

  グリーンスパン元FRB議長の時代には「グリーンスパン・プット」があった。ヘッジファンド、ロングターム・キャピタル・マネジメントの1998年9月の破綻や新興市場危機に際して、グリーンスパン氏は利下げで対応したが、それは株式相場の下落と強く連動していた。

  後任のバーナンキ元FRB議長も2007、08年の景気後退に際して利下げし、金利がほぼゼロになった後は量的緩和(QE)に訴えた。

  とはいえ、バーナンキ氏は株式相場の大幅下落のたびに行動したわけではなく、その次のイエレン前議長もそうはしなかった。最近の世界的市場混乱に現議長がどう対応するか、市場は計りかねている。

  ジャン・ハッチウス氏らゴールドマンのエコノミストは1994年からの株安を分析した結果、「当局が緩和的になるのは信用スプレッドなど他の金融環境指標も大きく悪化した場合か成長が長期的トレンドを下回った場合だけだった」として、今回は当局が利上げを停止しないとの結論に達した。

原題:History Shows Fed Pause May Require More Than an SOS From Stocks(抜粋)

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