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メイ英首相の離脱協定案、議会が否決した場合に想定されるシナリオ

  • メイ首相が英議会の投票で負けることはほぼ確実のもよう
  • 否決後の展開は総選挙か合意なき離脱か、2度目の国民投票か

2年にわたる英国の欧州連合(EU)離脱交渉の結果を議会に提示したメイ英首相は来月、議会に協定案の承認を求める見込みだ。その採決で首相が負ける公算が大きいとの見方で本人以外は一致しているが、その後の展開についてはコンセンサスはない。以下に可能性のあるシナリオを列挙した。 

May's Brexit Plan Thrown Into Crisis Following U.K. Brexit Secretary Resignation

メイ英首相

フォトグラファー:David Levenson / Bloomberg

議会に戻る

  これは取引であり、それは変わらない。代替案は合意なき離脱だ。首相は市場の拒絶反応を恐れた議員が足並みをそろえると期待するかもしれないが、議員の多くは極めて決意が固いようだ。

EUに戻る

  議会がより多くを望んでいるため首相はさらに要求するシナリオもある。EUのしたたかな交渉担当者がもう少し魅力を高めるためにどこかで多少譲歩する可能性もあるものの、議会で多くの票を動かすほどではなさそうだ。議員が受け入れるまでメイ首相は議会を説得することになりかねない。

メイ首相辞任

  メイ首相がもうたくさんだと考えて辞任することも考えられる。その場合、与党保守党は直ちに党首選を実施し、前任者をくじいたのとほぼ同じ選択肢にその勝者が直面する。ただメイ首相は、そうした計画はないと言明している。

保守党の信任投票

  メイ首相は辞任するつもりはないが、保守党が「メイ降ろし」を試みることも想定される。彼らが成功すれば党首選を行う。失敗すればメイ首相の立場は強化される。ただ英国のEU離脱と議会に関しては何も変わらない。

内閣不信任投票

  議会任期固定法に基づき、議会で内閣不信任案が可決された場合、14日以内に再度信任されない限り、解散・総選挙が行われる。政府当局者は以前、EU離脱協定案が否決されれば、内閣不信任案の投票を行う可能性を示していた。離脱支持者はこれに対し、協定案を否決することにはかなり前向きだが内閣不信任案については違うとしていた。ただ、保守党からわずか7人、もしくは北アイルランドのプロテスタント強硬派、民主統一党(DUP)が不信任案に賛成すれば、メイ政権は倒れる。

2度目の国民投票

  議会が決定できない場合は、国民に託すシナリオもある。ここで問題となるのは、法案の議会通過だ。政府の政策でなければ、実現しない。弱体化した政府でも立法プロセスをコントロールして阻止できる。英政府当局者は22日、メイ氏が首相である限りは2度目の国民投票はないと述べた。再度の国民投票実施が政府の方針になったとしても、関連法案を通して採決を実施するには数カ月を要する。そのためEUは英国の交渉時間を延長する必要がある。英議会はまた、英国をいずれにせよ離脱させるさまざまなプロセスを取り消す必要も生じる。これらは全て議会で、離脱支持派の抵抗に見舞われる可能性がある。

We Have a Deal. Now What?

The tricky bit starts here as the divorce deal goes to lawmakers


原題:May’s Brexit Deal: You Don’t Have the Votes -- What Comes Next?(抜粋)

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