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Photographer: FRED DUFOUR/AFP

資本流出に完璧な環境でも今年は「漏水」程度、中国の資本規制が奏功

  • 今年は9月末までで約2960億ドルの少ない純流出額-BI
  • 市場重視ではない措置でも講じる公算も-中信証券の明明氏
TOPSHOT - A general view shows the sun rising over the financial district of Pudong in Shanghai on September 9, 2016. / AFP / FRED DUFOUR        (Photo credit should read FRED DUFOUR/AFP/Getty Images)
Photographer: FRED DUFOUR/AFP

中国からの資本流出には完璧な環境のようだ。国内経済の成長が鈍化し、米国の金利が上昇、そして人民元はここ10年余りで最も安い水準だ。だが、世界最大の新興国から資本が一斉に逃げ出す兆しは今のところ見つけにくい。
 
  アナリストらが指摘するのは中国による資本規制強化だ。3年前は衝撃的な元切り下げだった。その後、外国企業買収から香港での保険購入に至るあらゆることに制約が課せられ、今年の資本流出は洪水というより漏水に近い。

China outflows are more restrained than in 2015-16

  オーバーシー・チャイニーズ銀行の謝棟銘エコノミスト(シンガポール在勤)は「今回の元安局面では資本規制が流出抑制でとても大きな役割を果たしている。無秩序な流出が再び起きる公算は非常に小さいだろう」と述べた。

  2015年後半から16年にかけ中国本土から推計1兆4000億ドル(約158兆円)が流出。ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)によれば、今年は9月末までで約2960億ドルと、少ない純流出額にとどまっている。スタンダードチャータードの大中華圏・北アジア担当チーフエコノミスト、丁爽氏は「15、16両年と比べると資本流出は緩やかだ」と指摘した。

  資本流出圧力が高まっても、中国当局には個人による元売りのハードルを上げたり、元安見通しを抑えるため市場介入を強化するなど多くの手段がある。

  中信証券の債券調査責任者、明明氏(北京在勤)は最近のリポートに「元相場を安定させるため中国は市場重視の措置、あるいは市場重視ではない措置でも講じる公算が大きい。1ドル=7元に元安が進行する可能性は低下しつつある」と記した。

原題:China’s Capital Controls Keep a Very Bad Year From Getting Worse(抜粋)

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