ドイツ銀が米株式事業で赤字、リスク抑制の手法が機能せず-関係者

  • 今年は6000万ドルの赤字、単一のポートフォリオ管理も投資裏目
  • ポートフォリオ規模は一時20億ドル前後、大きくなり過ぎたとの声も

The Deutsche Bank AG logo.

Photographer: Krisztian Bocsi/Bloomberg
Photographer: Krisztian Bocsi/Bloomberg

業績不振に苦しむドイツ銀行は米株式事業のリスク最小化を図ったが、逆に赤字を生んでしまった。

  事情に詳しい関係者によると、ニューヨークを拠点とする同行トレーダーの数十億ドルに上るポジションは、「中央リスク台帳(CRB)」と呼ばれる単一のポートフォリオで管理される。狙いは損失を回避し、利益を増やすことだったが、投資が裏目に出て今年は6000万ドル(約67億7800万円)の赤字が出ている。詳細は非公表であることから匿名を希望した関係者が明らかにした。

  この影響でドイツ銀はCRBのポートフォリオ規模縮小を余儀なくされ、担当トレーダー1人が別の役割に移されたと、関係者は述べた。ドイツ銀の決算にこの損失がいつ計上されたのかは不明だ。

Deutsche Bank's Equities Woes

The German bank's revenue from equities has fallen for 13 quarters in a row

Source: quarterly reports

  世界の大手投資銀行の間で、CRBの導入は増えている。数多くあるトレーディングチームでそれぞれ数十人がリスク管理に従事するのではなく、トレーディングをCRBに移管して少人数のチームが複雑なアルゴリズムの助けを借りつつ集中管理するやり方だ。だがドイツ銀の場合、一部は期待通りの成果をあげていないと、関係者は語った。関係者の1人は、同行のCRBは大きくなり過ぎ、適切に管理できなくなっている可能性を指摘した。

  ニューヨークを拠点とする同行広報担当のケリー・マクヒュー氏は電子メールで、「CRBの個別の損失を取り上げるのは、他のトレーディングやそれで稼いだ手数料などの要因を考慮していないことから誤解を招く」と指摘。同氏は詳細には触れなかった。

  関係者によると、ドイツ銀幹部らは2016年終盤から米株式事業のCRBの規模を膨らませ始め、20億ユーロ(約2570億円)前後に達した今年まで拡大が続いた。CRBのポートフォリオには普通株のほか、株式デリバティブや株価から派生した複雑な契約などが含まれていたという。

原題:Deutsche Bank Said to Lose Money on Trades Meant to Improve Risk(抜粋)

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