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習主席の中国経済運営、成長鈍化でも生産性上がる-世界的にも歓迎か

  • 習氏は中国経済をより持続的な成長軌道へと緩やかに乗せる
  • 6%成長でも中国は世界経済にとって最大の成長エンジンに
China Daily Life - National Day
Photographer: Kevin Frayer/Getty Images AsiaPac
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Photographer: Kevin Frayer/Getty Images AsiaPac

株価急落や景気減速の影に隠れているが、中国には朗報もある。年間経済成長率がこのままいけば約30年ぶりの低水準にとどまり、米国との貿易摩擦がさらに深刻化する恐れがあるにもかかわらず、高リスク融資や住宅価格を抑え込む取り組みを政府が続けている。

  中国政府は2009年や15年のような従来型の投資支出や金融緩和に頼るのではなく、的を絞った減税や投資インセンティブの付与、効率的な民間企業への与信拡大で景気の下支えを図る。習近平国家主席は途中で多少の困難があっても、中国経済をより持続的な成長軌道へと徐々に乗せようとしているのかもしれない。

New Normal

China's annual gross domestic product growth

Source: Bloomberg

  調査会社トリビアム・チャイナの共同創業者、アンドルー・ポーク氏(北京在勤)は「中国指導部は本土金融システムの最も投機的な部分の一部抑制で、まず素晴らしい成功を収めた」と評価。「多くのアナリストはこうした初期の大きな成果を認識できていない」と話す。

Growth Continues

China's Gross Domestic Product Per Capita

Sources: World Bank, Bloomberg

Constant 2010 U.S. dollars

  世界経済にとっては、ペースが鈍ったとはいえ中国がより着実に成長していくなら歓迎だ。中国経済は以前に比べてはるかに大きくなっており、6%成長でもかつての2桁成長と同じくらいの需要を世界に提供できる。つまり、中国は今後も世界経済最大の成長エンジンであることに変わりはないということだ。

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  モルガン・スタンレーの中国担当チーフエコノミスト、邢自強氏(香港在勤)によると、習主席の過剰抑制策による成果の1つに生産性の伸びがある。14-16年の年平均1.9%程度から今年は2.4%前後に伸びが加速しているという。生産性改善を促している主な要因は鉄鋼やセメントの過剰生産能力削減などだ。

  邢氏は債務の伸びが今年横ばいにとどまり、対国内総生産(GDP)比276%前後になると予想。19年は3ポイントほど上昇するとの見通しを示した。一方、07-15年は年平均15ポイント上昇していた。同氏は「苦労して手に入れたレバレッジや生産能力抑制の成果を当局が手放すことはないだろう」と話す。

  そんな習主席にも景気減速のレッドラインがある。20年のGDP・所得水準を10年比で倍増する公約実現には年6.2%程度の成長が求められ、年間1100万人分の雇用創出目標の達成には十分な需要が必要になっている。18年は既に雇用創出の目標を達成済みだ。

原題:China’s Economy Under Xi: Slower, Safer and More Productive(抜粋)

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