ルノー、ゴーン容疑者を解任せず-ボロレCOOが暫定トップ

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  • ルノーはゴーン会長を解任せずー日産は22日取締役会で解任決定の方
  • 3社連合率いるゴーン会長の不在が生み出す混乱

The Renault SA logo.

Photographer: Christophe Morin/Bloomberg
Photographer: Christophe Morin/Bloomberg

今後の連携の在り方を巡り、日産自動車と仏自動車大手ルノーの間の緊張感の高まりが顕在化している。契機となったのは両社の会長を兼務し、三菱自動車も交えた3社連合(アライアンス)の会長も務めるカルロス・ゴーン容疑者(64)の逮捕だ。

カルロスゴーン

写真家:Junko Kimura-Matsumoto / Bloomberg

  株式を相互に持ち合い、調達や生産などの共同実施に取り組む日産とルノー。しかし、ゴーン会長逮捕後の対応は大きく異なる。ルノーの取締役会は同会長の解任には踏み切らず、日産に対し不正行為についての調査結果を提供するよう求めた。

  一方の日産は22日の取締役会で代表取締役会長職の解任を決定する方針を発表。これにより、逮捕は西川広人社長などルノーとの統合に反対する日産社員によるクーデター、との見方を後押しすることになった。

  ルノーの取締役会はゴーン会長の容疑について五里霧中の状態。発表資料で「現段階では、日産と日本の司法当局によって集められたとみられるゴーン氏に関する証拠に対し、取締役会としてコメントできない」と説明した。

会見で話す西川広人社長(11月19日、横浜市)

写真家:Kiyoshi Ota / Bloomberg


  ゴーン会長は日産とルノーに加え、三菱自動車 を加えた3社連合を率いるカリスマ経営者として知られた。約20年間に及ぶ日産とルノーの連携を強化して経営統合に向けた駒を進め、フォルクスワーゲントヨタ自動車との世界最大の自動車メーカーのタイトル争奪戦に加わるような企業を誕生させることをもくろんでいた。

  西川社長は5月の会見で「ルノーと合併の話をしているという事実はまったくない」と公然と否定。19日のゴーン会長の逮捕後には西川氏は単独で記者会見に登壇し、解任の意向を発表。「会社として断じて容認できる内容ではない」と厳しい表現で上司である会長の行いを批判した。1人に権限が集中し過ぎたことが原因の一つだと指摘した。

The Automaking Powerhouse Carlos Ghosn Built

Ghosn's arrest raises questions about the three-way alliance

Source: Bloomberg

  ゴーン会長不在の中で、西川氏の影響力が高まる可能性が増している。ルノーは20日、最高執行責任者のティエリ-・ボロレ氏をゴーン会長と同じ権限を持つ暫定トップに指名した。ボロレ氏は従業員宛ての書簡で、ゴーン会長に「完全なサポート」を提供することと、日産とのパートナーシップ維持を誓った。

ティエリーボロア

写真家:Marlene Awaad / Bloomberg

  これまでのところ、ルノーの筆頭株主であるフランス政府は、ゴーン会長に対する判断を手控えている。ルメール経済・財務相は20日、同国のラジオ放送局の取材に対し「証拠がない」ことから、「解任することは要求しない」と語った。同国政府はゴーン会長の納税記録についても調査し、「特に何もない」ことが明らかになったと話した。

原題:Ghosn’s Arrest Brings Nissan-Renault Tensions to the Surface(抜粋)

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