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ゴールドマン、在勤15年のベテランを産休中に解雇-女性は性差別訴え

  • 解雇は「戦略的事業計画が理由」-ゴールドマン広報
  • 17年の訴訟-解雇の経緯を記した文書が要求に基づき開示された

約2年前、ゴールドマン・サックス・グループのバイスプレジデントだったタニア・ミルチャンダニ氏が3人目の子どもが生まれると上司に打ち明けると、上司は大家族と忙しい仕事をうまく両立させられるのかと疑問を投げ掛けた。「大勢にご飯を食べさせなければならないだろう」とこの男性上司は口にしたという。

Tania Mirchandani

タニア・ミルチャンダニ氏

出典:タニア・ミルチャンダニ

  ゴールドマンに15年勤めていたベテランのミルチャンダニ氏は、ほかならぬこの上司なら、自分のジレンマを理解してくれると思っていた。当時、ゴールドマンのパートナーとして米西海岸のウェルスマネジメント業務を統括していたジョン・マロリー氏は4人の子持ちだった。

  ミルチャンダニ氏が産休から復帰する予定の数週間前のことだった。2016年10月のある日、マロリー氏が電話をかけてきて悪いニュースを伝えた。ミルチャンダニ氏は解雇されたというのだ。「産休の途中なんですが」と同氏は涙をこらえながら言い返した。

  同氏は17年、ゴールドマンを相手取って性差別の訴えを起こした。解雇の経緯を詳細に記したこの文書は最近、カリフォルニア州公正雇用住宅局に対する公的記録要求に基づいて開示された。

  マロリー氏はゴールドマンに問い合わせるよう求め、ゴールドマンはミルチャンダニ氏の解雇に関して差別はなかったと回答した。広報担当のマイケル・デュバリー氏によれば、ミルチャンダニ氏の解雇は「戦略的事業計画が理由」で、妊娠や産休とは無関係。プライベート・ウェルスマネジメント事業の見直しの中で男性も職を失ったとデュバリー氏は説明した。

  しかしミルチャンダニ氏は、申し立てやブルームバーグとのインタビューの中で、解雇されたのは自分がゴールドマンの家族休暇制度が許す最長の4カ月という有給休暇を取ったためだと主張した。

  米金融取引業規制機構(FINRA)による調停はこれからだが、同氏は150万ドル(約1億7000万円)余りの損害賠償を求めている。

  ミルチャンダニ氏の訴えは米企業、特にウォール街での家族休暇取得の難しさを浮き彫りにする。ゴールドマンなどエリート企業は優秀な人材を引き付けるために不可欠のダイバーシティー(多様性)促進策の一環として有利な家族休暇制度などを用意しているが、実際の利用はあまり進んでいないのが実情だ。

原題:Goldman Executive Dismissed 15-Year Veteran on Maternity Leave(抜粋)

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