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日産CDS急騰、ゴーン会長逮捕-「ガバナンス地に落ちた」の声

更新日時
  • 5年物CDSは2016年4月以来の60bp-不祥事表面化を受けて
  • 「中長期的な信用力評価の問題」-大和証の大橋アナリスト
金融商品取引法違反の容疑でカルロス・ゴーン会長

金融商品取引法違反の容疑でカルロス・ゴーン会長

Photographer: Simon Dawson/Bloomberg
金融商品取引法違反の容疑でカルロス・ゴーン会長
Photographer: Simon Dawson/Bloomberg

カルロス・ゴーン会長らが逮捕された日産自動車の社債保証コスト(CDS)が急騰、株価に加えて社債に影響が及ぶ可能性を関係者はみている。

  トレーダー2人によると5年物CDSは20日、60bpまで上昇した。CMAの前日終値に比べて7.7bp高く、2年半超ぶりの高水準。前日は14.4bp上がっていた。東京地検特捜部は19日、日産自のゴーン会長とグレッグ・ケリー代表取締役を金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の容疑で逮捕した。日産自の西川広人社長は会見で、両容疑者の解職を22日の取締役会に提案する方針を示した。

日産自のCDSが急上昇、ゴーン会長逮捕で

  ESG(環境、社会、ガバナンス)重視の投資が広がる中、ゴーン会長逮捕は中長期的に信用力に影響するとの見方が出ている。日産自株はこの日、54.8円(5.5%)安の950.7円と急落して取引を終えた。株価を直撃した今回の不祥事は、CDSが示す信用力低下を通じて社債に影響を及ぼす可能性がある。16年前半は中国経済への先行き不安から国内CDS全般が上がったが、今回の上昇は日産自固有の事情だ。

  大和証券の大橋俊安チーフクレジットアナリストは日産自について、ESGが従来以上に重視される下で「ガバナンス評価は完全に地に落ちることになったと言って過言ではなかろう」と20日付リポートで指摘した。今回の件は短期的問題ではなく、ブランド毀損(きそん)などに起因した販売・収益力低下、ルノー・三菱自動車とのアライアンスの今後を含めて「中長期的な信用力評価の問題だと考える」とした。

Nissan to Seek Removal of Ghosn From Board Amid Probe

日産自の西川社長

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は日産自について、投資家としては投資できないとして「日産自の社債には投資しないファンドが出てくる可能性がある」とも述べた。さらに新事実が出てこないかというヘッドラインリスクがあり、3社連合も流動的で疑わしいと指摘した。投資対象をトヨタ自動車やホンダに変える動きが出て当たり前だろうとしている。

  ブルームバーグのデータによると日産自の社債残高は2750億円、子会社の日産フィナンシャルサービスは4950億円。ゴーン容疑者が会長兼CEOを務めるルノーのサムライ債は26日満期分を含めて2674億円が現存している。

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