債券強気派に勢い、世界的リスクで米利上げ軌道に疑念

  • トレーダーらが織り込む来年利上げ幅は0.35ポイント前後に縮小
  • 10年債利回りは最近のレンジ下限を試す可能性

債券強気派は感謝祭の祝日を含む今週、感謝すべきことが幾つかある。地政学的波乱と世界の成長に関する懸念が米金融当局に引き締め停止を迫る可能性があるからだ。

  イタリアの予算や欧州連合(EU)離脱についてのメイ英首相案を巡る対立が、安全資産と見なされる米国債へと投資家を引き付けている。同時に、米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーらは米国外の成長鈍化リスクへの警戒を強めていることを示唆しており、トレーダーらは来年の利上げを巡る予想を後退させた。今週は重要指標の発表がないため、この状況はしばらく続きそうだ。

  10年物米国債利回りは3.06%で先週を終えた。先月には7年ぶり高水準の3.26%を付けていた。トレーダーらが織り込む来年の利上げ幅は0.35ポイント前後と、今月上旬の0.5ポイント余りから縮小。FOMCメンバーの見通しの半分以下になっている。一部アナリストは10年債利回りが最近のレンジ下限の3%をわずかに上回る水準を試す可能性があるとみている。

  インテレクタス・パートナーズのチーフエコノミスト、ベン・エモンス氏は「市場は今や、世界経済のデータこそが米当局を本当に動かす要素であり、これが引き締めを停止させる可能性があるとみている」とした上で、「利回り上昇の余地はあまりない」と述べた。同氏は10年債利回りが3%に低下すると予想している。

原題:Bond Bulls Energized as Global Risks Sow Doubts Over Fed’s Path(抜粋)

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