11月16日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ドル下落、FRB副議長がハト派的発言

  16日のニューヨーク外国為替市場では、ドルが主要10通貨全てに対して下落。米連邦準備制度理事会(FRB)のクラリダ副議長が、米金融当局は政策決定に際して世界の経済成長を考慮に入れる必要があるだろうと発言したことが材料視された。週間ベースではポンドとドルの下げが目立った。

  ブルームバーグのドル指数はこの2週間余りで最大の下げ。週間では5週間ぶりの下落となった。同副議長より先に今週はパウエルFRB議長も、海外の需要鈍化や米財政刺激策の効果減退などを挙げ、そうした要因が米経済に逆風となる可能性があるとの認識を示した。トランプ米大統領が中国との貿易問題解決を楽観視しているとの発言が伝わり、リスクテーク意欲が高まる場面もあった。

  ポンドがドルに対して上昇し、一時は0.8%高。メイ英首相が欧州連合(EU)離脱担当省の権限を縮小し、EUとの交渉を首相直属チームが担う体制を敷いた。ポンドは週間では1%余り下げた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.6%下落。ドルは円に対しては0.7%安の1ドル=112円83銭。一時は0.9%安と、10月26日以来の大きな下げとなった。ユーロは対ドルで0.8%高の1ユーロ=1.1415ドル。  

欧州時間の取引

  ユーロが対ドルで4日続伸。米経済への逆風に触れたパウエル議長の発言に加え、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁がユーロ圏の経済見通しに自信を示したことが手掛かり。
原題:Dollar Posts First Weekly Loss Since Mid-October: Inside G-10(抜粋)
 Euro Gains on Central Bank Rhetoric, Pound Steadies: Inside G-10(抜粋)

◎米国株・国債・商品:株が上昇、貿易関係改善への期待広がる

  16日の米株式相場は上昇。貿易関係が改善するとの期待が広がった。ただ週間では、小売りやテクノロジーの銘柄が重しとなり不安定な相場展開だった。この日は米国債も上昇した。

  • 米国株は上昇、貿易関係の改善期待広がる
  • 米国債は上昇-10年債利回り3.07%
  • NY原油は横ばい、週間では6週連続安
  • NY金は上昇、FRB副議長が世界経済減速の兆候を指摘

  投資家は追加関税のリスクが解消される兆しを探し求めており、株式市場はここ数日、貿易関連のニュースに敏感に反応している。トランプ大統領が今月の20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせて計画している米中会議を控え、合意成立への意欲を示唆したことを受けて、S&P500種株価指数はこの日の高値を付けた。

  ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価指数は前日比0.2%上昇の2736.27。ダウ工業株30種平均は123.95ドル(0.5%)高い25413.22ドル。米国債市場では10年債利回りが4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の3.07%。 

  ニューヨーク原油相場は横ばい。ただ週間ベースでは下落し、6週連続安となった。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟国が世界的な供給過剰を解消するのに十分な減産を実施できるのかを巡り、懸念が広がった。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物12月限は変わらずの1バレル=56.46ドル。週間では6.2%下げた。ロンドンICEの北海ブレント1月限はこの日14セント上げて66.76ドル。   

  ニューヨーク金先物相場は上昇。米連邦準備制度理事会(FRB)のクラリダ副議長が、世界経済が減速しつつあることを示す一定の兆候があると述べたことに反応した。週間では1カ月ぶりの大幅な上昇率となった。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は0.7%高の1オンス=1223ドルで終了。週間では1.2%高と、10月12日終了週以降で最大の上げ。
原題:Stocks’ Sunny Finish Can’t Make Up for Rocky Week: Markets Wrap(抜粋)
Oil Slumps to Sixth Weekly Loss on Shaky Outlook for Supply Cuts
Gold Jumps as Metal Caps Best Week in a Month on Clarida View

◎欧州債:英10年債下落、ゴーブ環境相辞任せず-イタリア債変わらず

  16日の欧州債市場はイタリア債がほぼ変わらず。ドイツ債は小幅安となった。英国債は前日の上げから反落。

  • イタリア10年債利回りのドイツ債に対するスプレッドは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)縮小
  • イタリアのインフレ連動債に加え、約200億ドル相当の欧州国債入札を来週に控え、欧州債は総じて下落した
  • 英10年債は下落。メイ首相に対する不信任投票が実施される可能性がある中、ゴーブ環境・食料・農村相がEU離脱担当相への就任を拒否し、閣僚として辞任しない意向を示した
    • 英中銀による25bpの追加利上げの時期を巡り、市場予想は2020年2月と、これまでの同年5月から繰り上げられた
  • ドイツ10年債利回りは1bp上げて0.37%、フランス10年債利回りは1bp上昇して0.76%、イタリア10年債利回りは3.49%で変わらず
  • ユーロ参加国の国債利回りとスプレッドの一覧はこちらをクリックしてください

原題:Italian Bonds, Bunds End Steady; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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