米利上げの流れ、来年中に停止か-パウエル議長が「逆風」に言及で

  • パウエル議長は世界の需要鈍化、米財政刺激策の効果減退など列挙
  • 12月利上げの路線には変更ない見通し-議長からも否定の発言なし

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、米経済に対する潜在的な逆風となる要因を列挙し、金融当局が来年のある時点で利上げの流れを停止するシナリオを描いて見せた。

  パウエル議長は14日、米経済を巡り総じて楽観的な見通しを示しつつも、2019年に直面する可能性がある課題として、海外の需要鈍化や米財政刺激策の効果減退、これまでの米利上げの影響が経済に時間差をもって生じる可能性の3つを挙げた

  ダラス連銀のイベントに出席したパウエル議長は「われわれはこうした物事を十分認識している」と語った。

  米金融当局は12月18、19両日の連邦公開市場委員会(FOMC)で今年4回目となる利上げを決めると広く予想されている。パウエル議長は米経済の力強さに言及する一方で、このところの株安は深刻視しない姿勢を示し、投資家の間のこうした予想を否定していない。

  だが、米経済の重しとなるような要因をパウエル議長が取り上げたことで、来年の利上げ回数が何回になるのか、新たな疑問を生じさせることになった。当局者が9月に公表した経済予測では、19年の利上げ回数見通しは中央値では3回とされているが、内訳を詳しく見ると2回、3回、4回の予想を示したのはいずれも4人ずつとなっていた。12月のFOMC後に最新の予測が公表される。

  モルガン・スタンレーの米国担当チーフエコノミスト、エレン・ゼントナー氏は、金融当局が12月に金利を引き上げた後に来年は2回利上げし、その後は政策据え置きが見込まれるとし、その理由として成長鈍化の見通しを挙げている。

  フェデラルファンド(FF)金利先物市場の取引を踏まえると、ゼントナー氏の見通しは投資家の予想に沿った内容だ。仮にその通りとなれば、FF金利の誘導目標レンジは2.75-3%に落ち着くことになり、9月の当局予測中央値に基づけば、当局者が景気にとって中立的と見なす水準近辺となる。

  コーナーストーン・マクロのパートナー、ロベルト・ペルリ氏はパウエル議長について、中立金利を「オーバーシュートする(超える)ことにそれほどこだわっていない」のではないかとの見方を示した。

原題:Fed Rate Pause Possible in 2019 as Powell Highlights Headwinds(抜粋)

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