英国:ラーブEU離脱担当相らが辞任、メイ首相と合意案に暗雲

更新日時
  • 良心に照らして、合意の条件を支持することはできないーラーブ氏
  • メイ首相とその離脱プランの行く末は不確実、ポンド急落

英国のラーブ欧州連合(EU)離脱担当相が15日、離脱交渉でのメイ首相の対応を不満として辞任した。首相にとって深刻な打撃となり、政権を維持するのも困難になるかもしれない。通貨ポンドは急落した。

  ラーブ氏の辞任後すぐに、マクベイ雇用・年金相も辞任したことが判明した。

ラーブEU離脱担当相(11月14日)

フォトグラファー:Simon Dawson / Bloomberg

  ラーブ離脱担当相はツイッターで、「良心に照らして、提案された合意の条件を支持することはできない」と言明した。

  ラーブ氏の辞任はメイ首相が最も避けたいところだった。今やメイ首相自身とその離脱プランの行く末は極めて不確実になった。ラーブ氏は辞任により、自身を強硬派の首相候補として位置付けたことになる。強硬姿勢は保守党議員や党員の多くに支持されている。

  ラーブ氏はBBC放送とのインタビューで、離脱合意案は議会を通過しないだろうと語った。EUは英国を「脅迫」してきたとし、何年にもわたり国益を損ない得る条件に同意するよりも合意を拒否し短期的な痛みを受け入れた方が良いと主張。依然としてメイ首相を支持しているとして、首相の座を巡る臆測は無責任だと述べたものの、時期が来ればその可能性を排除しない意向を示したという。

  メイ首相がEUと緊密な関係を保つ離脱プランを発表してから、担当相の辞任は2人目。デービッド・デービス前担当相も7月に、ラーブ氏とほぼ同じ理由で政権を去った。

  メイ首相は14日に離脱協定の素案に対し内閣の支持を取り付けたが、さらに困難が待ち受けているとの認識を明白にしていた。

  合意案について議会の承認を得ることはいっそう厳しい情勢となった。内閣の集団責任という拘束を離れた元閣僚らは今や、議会採決で反対票を投じることもできる。

原題:Brexit Secretary Raab Quits U.K. Cabinet in Blow to May (1)(抜粋)
May’s Brexit Plan in Chaos After Quickfire Cabinet Resignations
Raab Says the Deal Won’t Get Through Parliament: BBC

(マクベイ雇用・年金相の辞任についてやラーブ氏の発言を追加します.)
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