利上げサイクルが及ぼす影響を注視-パウエルFRB議長

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  • 「米経済はさらに速いペースで成長することができる」とも発言
  • 「経済の回復と拡大を延ばし、低インフレを維持する」のが目標
Photographer: Bloomberg/Bloomberg
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米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は14日、米経済は現時点で力強いものの、来年には逆風に直面する可能性があるとの認識を示した。米金融当局はあとどの程度、どのようなペースで利上げすべきか検討を続けている。

  パウエル議長は、ダラス連銀のカプラン総裁が司会を務めたダラスでのイベントの質疑応答で、「あとどれくらい利上げをするかや、今後の利上げのペースについてわれわれは考えなければならない」と述べた。その上で、「経済の回復と拡大を延ばし、失業率を低水準にとどめ、低インフレを維持する」のが目標だと語った。

  米経済について総じて楽観的な見通し示したパウエル議長だが、海外経済の成長減速や米財政刺激策の効果減退、2015年12月以降で計8回に上るこれまでの米利上げの影響が経済に時間差をもって生じる可能性など、潜在的な課題も列挙した。

  パウエル議長の発言は、政策策定に当たって金融当局が直面する事態の複雑化を浮き彫りにしている。米利上げは住宅など経済の幾つかのセクターにブレーキとなり始めており、金融状況は引き締まりつつある。一方で、労働市場は活況が続き、インフレ率は当局目標の2%に達している。

  ただ、パウエル議長は「米経済は成長が可能であり、さらに速いペースで成長することができると確信する」と話した。

利上げへの反応注視

   また、トランプ大統領は米利上げを繰り返し非難しているが、パウエル議長は「われわれは党派に偏らない専門的なやり方で、われわれがやっていることやなぜそれをやっているのかをできる限り明確に伝達するようにして、国民に奉仕することに強くコミットしている」とコメントした。

  このところの株式市場の動揺を巡っては、株価は金融当局が考慮する数多くの要因の1つにすぎないとして、深刻視しない姿勢を表明。金融当局が進める漸進的な利上げに金融市場や経済、企業がどのように反応するか当局として「注視している」と語った。

  このほかパウエル議長は、連邦公開市場委員会(FOMC)開催後の記者会見の回数を来年1月から年8回として毎回実施することについて、政策の機敏性を高めることになると指摘。金融市場は現在、議長の記者会見が事前に予定されている年4回のFOMCでしか政策変更はないという考えに慣れているが、こうした市場の認識も改められるだろうとの見方を示した。

原題:Powell Says Strong Economy Faces Headwinds as Fed Weighs Policy(抜粋)

(発言の詳細を加えて更新します.)
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