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【起債評価】コールなし覚悟で検討-スタンダードチャータード債

更新日時
  • 円スワップ上乗せ金利75bpで起債-同NCのMUFG23bp
  • 2017年1月にコール見送りの過去-その可能性を今回も投資家想定

スタンダードチャータードのサムライ債が高い上乗せ金利で需要を集めている。繰り上げ償還(コール)なし覚悟で購入を検討する投資家もいる。

  サムライ債は6年NC5(ノンコール5年)で15日、円スワップ上乗せ金利75bp、利率0.904%に決まった。三菱UFJフィナンシャル・グループが10月起債した10年NC5の上乗せ金利は23bp。TLAC(総損失吸収能力)に加えてより厳しい欧州資本規制MRELにも対応している英銀スタンダードチャータード債は、サムライ債と規制対応の2つのプレミアムが乗って上乗せ金利が高い。

Standard Chartered Chairman Jose Vinals Attends Earnings News Conference

スタンダードチャータードの支店(香港)

Photographer: Anthony Kwan/Bloomberg

  NC5は市場では5年後に当然コールされる5年債とみなされるが、スタンダードチャータードは異例の対応で劣後債のコールを2017年1月に見送った過去がある。これを踏まえて今回債では投資家の中にはコールがない可能性も想定した上で投資を検討しているところがある。

  ある地方投資家はスタンダードチャータードのサムライ債について、上乗せ金利が国内債市場でみると比べものにならない水準だと述べた。ある中央投資家も、国内債では収益が上がらずできるだけ参加したいと話した。過去のコール見送りを踏まえて、今回債でもコールがないことも覚悟して検討するとしている。コールについては別の地方投資家が、万が一かからなくても残存が1年切るので問題なしとして検討可能だった、と語った。コールを見送った場合、ライボーに75bpが上乗せされた利率に変更となる。

  スタンダードチャータードの今回債は2年ぶりのサムライ債になる。発行額は1110億円に15日決定した。TLACやMREL対応が必要な欧州金融機関のサムライ債は、今回債を含めて今年度1兆1084億円と前年同期比で2倍超になっている。

  大和証券の藤岡宏明シニアクレジットアナリストは、TLACの目途はついたがMRELには足りないという銀行は多いとして、資本調達手段としてサムライ債を増やしていると指摘した。利回りが高い上に地方金融機関には来年3月までリスクウエートがシニア債と同等で投資需要も強いとしている。主幹事によると、スタンダードチャータード債は、発行体の強いクレジットや事業が英国だけでなくアジアにも分散していることが評価され、系統下部、都市銀行、生命保険会社を中心に旺盛を集めた。

【購入投資家層】

中央投資家(約6割)地方投資家(約4割)
生保、投信投資顧問、系統上部、
都銀等、信託
地銀、系統下部、諸法人

【需要調査レンジ(円スワップ、bp)】

11月12日72-77
11月13日73-75
11月14日75

*社債発行予定一覧*
【起債動向】JR東日本が長期・超長期、NECCS100億円

(末尾に投資家動向などを追加して更新します.)
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