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【コラム】アリババ巡る無意味な騒ぎはもうやめよう-クルパン

世界最大の独身者向けの買い物祭りが今年も行われた。中国のアリババ・グループ・ホールディングにとってまたもや記録ずくめの11月11日となった。

  だが全く無意味だ。賢明な投資家なら「独身者の日」を巡る数字に惑わされることはないだろう。グロス・マーチャンダイズ・バリュー(GMV)、つまり総流通額はよく売上高として記載されるが、投資家を欺くのが狙いではないにしても混乱を招く言い方だ。

Singles Explosion

Gross merchandise value for Alibaba's annual November 11 sale has increased 4,106-times since the first event in 2009

Source: Bloomberg News

  2年前、われわれはGMVは世界で最も無用な財務メトリクスだと主張した。直感ではなく、GMVと売上高の関係に基づくものだ。

  アリババの共同創業者、馬雲(ジャック・マー)氏もこれに異論はないように見える。われわれの主張から数カ月後にGMVはアリババや同社の事業を代表する数値ではないと認めたのだ。アリババだけでなく、メディア各社も毎年、11月11日にそうした数字を大々的に取り上げるのはやめるべきだ。

On the Up

Alibaba's revenue has charted a solid growth since the company listed

Source: Bloomberg

Note: Data is for financial year ended 31 March

  わずか24時間で2135億元(約3兆5000億円)の売買があったというのは確かに印象的だが、取引の多くはセール開始のベルと共に用意されていたのだと私は思う。  

  2010年と比べると独身の日のGMVは179倍に膨らんだが、そうした驚異的な数値との比較で年間の売上高と利益の伸びは小さく、明らかな開きがある。そしてそのギャップは拡大しつつある。

Alibaba Singles' Day Global Shopping Festival

 

 

  中国経済は減速しつつあり、アリババのみならず、中国インターネット検索最大手、百度(バイドゥ)や中国のオンライン旅行代理店、携程旅行網(Cトリップ・ドット・コム・インターナショナル)も苦しみ始めている。アリババの蔡崇信副会長はテレビや冷蔵庫といった高額商品が景気減速の打撃を受けていると述べた。

  アリババは今後、独身の日のGMV発表をやめるというのが私の見立てだ。いずれかの時点でGMVが減り始め、お祭りムードに水を差すのを避けるため、「iPhone(アイフォーン)」などの販売台数公表取りやめを決めた米アップルと同じように動くはずだ。
(ティム・クルパン)

  (このコラムの内容は必ずしも編集部やブルームバーグ・エル・ピー、オーナーらの意見を反映するものではありません)

原題:This Is the Single Most Meaningless Shopping Event: Tim Culpan(抜粋)

    This column does not necessarily reflect the opinion of the editorial board or Bloomberg LP and its owners.

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