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ソフトバンクG:通信子会社配当性向85%、過去最大2.6兆円調達

更新日時
  • 東証上場日は12月19日、想定時価総額は7.2兆円規模
  • 19年3月期営業利益は7000億円を計画
孫正義社長

孫正義社長

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
孫正義社長
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

ソフトバンクグループの国内通信子会社、ソフトバンクが12月19日に東京証券取引所に新規上場する。国内と海外の売り出しを通じた資金調達額は、需要動向に応じ追加するオーバーアロットメント分を含め2.6兆円超と国内では1987年のNTTを抜き過去最大となる見込み。

新規株式公開(IPO)詳細

想定売出価格1500円
仮条件決定日11月30日
ブックビルディング12月3-7日
売出価格決定日12月10日
グローバールコーディネーター野村、みずほ、ドイツ銀、ゴールドマン・サックス、JPモルガン、SMBC日興

  ソフトバンクが提出した有価証券届出書や東証の資料で明らかになった。連結配当性向は、純利益に対し85%程度を目安とし、安定的な配当の実施を目指す。配当性向水準は、競合他社のNTTドコモの49.6%、KDDIの38.2%より高い。

  東海東京調査センターの石野雅彦シニアアナリストは、高い配当性向は「明確な株主還元と、自社の財務内容を引き続きよくするための処方箋」だと指摘。投資会社としてのソフトバンクGにとっても「理想的」な配当額だとの見方を示した。

  想定時価総額は7.2兆円。ソフトバンクGは保有するソフトバンク株の37%を売却する。

通信子会社の19年3月期業績計画

売上高3兆7000億円
営業利益      7000億円
純利益      4200億円
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12月のIPOが決まった国内通信子会社のソフトバンク

Photographer: Akio Kon

  2006年におよそ2兆円を投じて英ボーダフォン・グループから日本法人を買収した孫正義会長兼社長は、10年あまりを経て資金回収を開始する。ソフトバンクGは子会社の上場意義について、世界規模で投資を進める親会社と通信事業の役割と価値を明確に分けることを目指すと説明している。

  ニッセイ基礎研究所の矢嶋康次チーフエコノミストは、サウジアラビア問題や通信料引き下げなど「以前に比べたら地合いは良くなく、期待が低い可能性がある」との見方を示した。一方、「投資家はデータ、AI、通信などが今後の成長産業だとみている」とし、規模面からも投資対象として外せないとも指摘した。

  孫社長は5日の決算会見で、国内通信子会社では今後2-3年で新規事業への配置転換などにより4割の人員を削減し、増益につなげる考えを示した。また、高配当を実施する方針も明らかにしていた。

  国内では政府主導で通信料金の値下げ圧力が強まっており、携帯電話会社に対する収益悪化懸念が広がっている。菅義偉官房長官は国内通信業界には競争原理が働いておらず、4割の値下げ余地があると言及している。ドコモは10月31日、新料金プランにより2割から4割程度値下げすると発表し、その後ドコモ株は12日までに10%下げた。

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