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トランプ氏の孤立深まる、同盟国は冷やかな対応-第1次大戦終結式典

  • 中距離核戦力全廃条約破棄巡り欧州の同盟国との間で緊張高まる
  • 「真の欧州軍」必要と仏大統領-トランプ氏は「侮辱的だ」と反撃

トランプ米大統領にとって、同盟国の価値とナショナリズムの危険性を訴えるフランス主催の第1次世界大戦終結100年記念式典への出席は決して気楽なものではなかっただろう。パリでの一連の行事から11日に帰国する頃までに、トランプ氏は孤立し、一部からは軽蔑されているようにも見受けられた。

  米中間選挙でトランプ氏率いる共和党は上院の過半数議席は維持したものの、下院での優勢を失った。ただ、同氏の支持層と反対派は既にしっかり固まっており、100年前にフランスで戦死した米兵を追悼する10日の式典に同氏が出席しなかったことを巡るツイートの嵐も米国内で同氏に影響を及ぼす可能性は低い。

President Trump Attends Armistice Commemorations

トランプ大統領、11日の米戦没者追悼式典には出席

撮影:Marlene Awaad / Bloomberg

  一方、海外では2回の世界大戦などを経て構築され、近年の米大統領が基盤としてきた同盟国のネットワークは以前より脆弱(ぜいじゃく)になっているようだ。貿易問題で中国と、外交・核を巡る方針でイランと対立する中、同盟国の協力が必要になるかもしれない米国の指導者にとって、そうした状況は危険だ。

  1987年にロシアとの間で締結され、30年余りにわたり欧州を核ミサイルから守ってきた中距離核戦力全廃条約(INF)を破棄するとのトランプ氏の決定を巡り、米国と欧州の同盟国との間で緊張が高まっていることがこの週末に明らかになった。

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マクロン仏大統領

撮影:Ludovic Marin / AFP via Getty Images

  各国首脳の到着に先立つ6日、フランスのマクロン大統領はINF離脱を巡ってトランプ氏を批判。仏ラジオ局ヨーロッパ1で、中国とロシアに加え、ますます頼りにならなくなってきている米国から欧州の自治を守る取り組みの一環として、「真の欧州軍」が必要だとの考えをあらためて示した。これに対してトランプ氏はパリ到着後、すぐにツイッターで、そうした発言は「侮辱的だ」と反撃した。

  マクロン大統領は11日の式典で、再びトランプ氏の「米国第1主義」を標的にしたと思われる文言を使い、「自国の利益だけを気に掛ける利己的な国家とは正反対に、フランスは当時の暗黒の時代に普遍的価値の担い手と見なされていた」と指摘。メルケル独首相の隣に立って、「ナショナリズムは愛国心に対する裏切りだ」と語った。

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凱旋門での式典に出席する各国首脳

フォトグラファー:Francois Mori / AFP via Getty Images

原題:Trump Leaves World War One Commemorations Isolated Among Allies(抜粋)

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